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カウンセリングでカウンセラーが自己開示をすることについて

 自己開示はさまざまなカウンセリングの流派から研究されてきています。ここではカウンセリングにおいてカウンセラーがクライエントに自己開示をすることについてまとめました。

(1)2種類の自己開示

 カウンセリングにおける自己開示についてですが、カウンセリングの中でのカウンセラーの自己開示はまずは2種類に分かれます。

 一つ目は、属性や好みや住所・電話番号といった自分自身の情報についての自己開示です。二つ目はカウンセラーの感じている感情や気持ちの自己開示です。結論を先に言うと、流派や学派によって違いますが、カウンセリングの中で原則的に一つ目の自己開示はしません。二つ目の自己開示は時と場合により、することもあります。

(2)自己開示がカウンセリングに及ぼす影響

 なぜ一つ目の自己開示をしないのかというと、基本的にはクライエントさんが話をし、カウンセラーはそれを傾聴していくのがカウンセリングだからです。カウンセラーがおしゃべりで、ずっと話し続けたらクライエントさんは自分のことが話せなくなります。またこれは精神分析的な文脈からですが、カウンセラーはクライエントさんの内面を正確に映し出すスクリーンにならなければいけません(細かいことを言うとこの概念にも色々と問題があり、修正されてきてますが、ここではあえて省きます)。人は鏡を見て、自分の姿かたちを確認するのと同様に、クライエントさんはカウンセラーを見て、話をし、そこに自分の内面を見出し、発見していきます。

 その時にカウンセラーが結婚してるとか、こどもがいるとか、出身地はどことか、どういう趣味をもっているのか、という情報があると、真っ白なスクリーンではなくなり、歪みが生じます。だから、一つ目の自己開示はしません。二つ目の自己開示ですが、これは時と場合によってすることもあります。というのも、カウンセリング関係と言うのはカウンセラーとクライエントさんが織り成す相互作用の場であり、カウンセラーの中に生起した感情や情緒には少なからずクライエントさんの内面が投影されてきています。そうしたことを話し合うことは、カウンセリングにおいて効果的に働くこともあります。また、今ここでの感情の揺れ動きや関係性に目を向けることで洞察が進むこともあります。

(3)カウンセラーの無意識の自己開示

 そして、精神分析の世界で最近流行っている言葉に逆転移エナクトメント(enactment)というのがあります。カウンセラーの無意識的な動機や無意識が行動(言葉・しぐさ・雰囲気・空想・沈黙など含む)により表現される、という意味です。これも自己開示の一つではないかと思います。先の鏡としてのカウンセラーについて態度が「今では問題もあるが」と書いたのはこのことです。カウンセラーも人間であり、そうそう簡単に鏡になれないものです。でも、それこそが人間らしくもあり、効果的に働くこともあるということです。たとえばカウンセラーがいつも平静で落ち着いた雰囲気でいることっていうのは現実的に困難です。話の内容やその場の雰囲気で焦ってしまったり、不安やしんどさを感じてしまったりするときもあります。もしこれがポジティブな感情であるのなら、ロジャースでいうところの自己一致-透明性にとってクライエントに伝達してもよろしかろうと思います。しかし、これがネガティブな感情だったらどうでしょうか?カウンセラーが怒りを感じたり、退屈さや、眠気を感じたりしていたら?これを自己開示だからといってそのまま伝えることは効果的ではありません。

(4)自己開示を効果的に使用する

 例えば、カウンセラーがもし仮にネガティブな感情を抱いた時、それをそのまま自己開示するというよりも、それをカウンセラー自身の中で咀嚼し、なぜこういう風になっているのかについて思索し、検討しなければいけません。そして、それを意識化し、カウンセラーの中で置いておくべきです。また、それをクライエントさんから投げ入れられたものであることが理解されたら、解釈をしても良いと思います。こういうことを精神分析で言えば、逆転移の利用であり、ロジャース風に言えば自己開示になるでしょう。

 しかし、意味もなく下手にカウンセラーの情報を全面的に隠すことは効果的ではありません。答える・答えないはケースバイケースなので一般論はいえませんが、なぜそのことについてクライエントが気にするようになったのか、そこにどういう空想を持ち込んでいるのか、などについて自由に話し合い、そこに関心を向けるカウンセラーというのは必要だと思います。

論考   2017/02/27   北川 清一郎

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