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ホログラフィートークの技法:新しい心理学的アプローチ

ホログラフィートークの技法:新しい心理学的アプローチ

ホログラフィートークは本邦の嶺輝子先生が開発したカウンセリングの一種で、相談者が言葉や態度で訴える悩みをくみ取り、本来相談者が能力として潜在的に持っているものを有効的に引き出し援助するものです。やさしい環境が自然に作り出され、軽睡眠下で行われます。

自我状態療法やトランスワークの一種に位置づけられ、自然と相談者自身が未来に向かって解決策を見出してゆきます。自分だけでは悩みのループに入り気づきが難しいといった点で、未来に向かっての新しい解決策を見出しやすく一度解決すると自己実現にまっすぐ進むことができやすい手法であることが特徴です。

1.ホログラフィートークとは

ホログラフィートークとは、クライエント自身が軽催眠下のトランスワークや、自我状態療法の一種です。その本質は、 精神症状や身体症状の意味を読み取り、解決し自らを癒すプロセスを支援するカウンセリングです。「気づき」と「解決へのプロセス(納得解)」を共に検討することで、難しくない自然な解決が得られることでしょう。従来の心理療法は、どうしてもカウンセラー自身が解決策を提案することが多く、一般解になりがちで実践に結びつきにくい側面がありました。それらの要素を除すことで、可能性を無限に広げる心理療法と言えるでしょう。

ホログラフィートークは、生誕後に経験したトラウマに対して効果的な手法であることが認知されるようになりました。一方、精神疾患の多くは、いまだ内因(遺伝的要素)の関連性が強いとされ、そこに環境要因がトリガーとなり精神病症状が出現することが知られています。統合失調症や双極性障害に代表される精神疾患は、薬物療法の飛躍的な進歩などから発病しても社会的資源のサポートを受けながら生活していけるようになりました。発症の契機のトラウマに対してのホログラフィートークの効果については、介入時期や対象患者など含め、これからの喫緊の検討課題です。

2.ホログラフィートークの強みと治療対象

(1)ホログラフィートークの強み

問題の解決には、置かれた環境で実践できるかが大切になってきます。クライエント本人がポテンシャルとして、気づきとして得てない部分を引き出すので、わかりやすいですし行動に移しやすい強みがあるでしょう

人の思考や感情や行動特性といったものは、意外にシンプルでそこでループし、本人は気付きにくく、他人はわかっていてもなかなか指摘しづらい現代社会です。そこを利害関係なく、カウンセラーが音頭を取ることで解決に向かっていく近道で、継続した安定したものになっていくことでしょう。また心の訴えを愁訴にしていても、カウンセリングがはまれば身体の調子も良くなることも多く、身体と精神の両面で楽になることが期待できます。

(2)ホログラフィートークの治療対象

治療対象としては、幅は広いと思います。出生歴、家族歴、遺伝的な精神科領域の疾病の部分、環境要因、職歴、人間関係、現在と将来の不安、身内の介護の問題、ドメスティックバイオレンス、男女関係、物質依存他も含め全てが守備範囲です。しかしそれらの全ては、独立した要因でなく、複雑に交絡していることが多いです。

自覚があろうとなかろうと、そこにはトラウマが存在し、その解決に立ち向かいたい意欲的な人が対象です。過去と真剣に向き合い変えられる未来にターゲットを当て、経験が全て財産と思える人に効果がある傾向です。眼前の問題が完全に解決せずとも、意識の核や視点を変えることでクライエントが救われることは数多くあります。治療と言いますか、一緒に解決していくものですし、心理療法そのものがそういったものであることは多くの人が知るところだと思います。あくまでも、後天的に経験してしまったトラウマが適応になります。

通常人はトラウマからの回復する力を持ち、囚われや執着の考えを変えることができる未来のステップに変換する力を持っています。「過去の体験は未来への成功のステップ」という考えを持ち合わせている人には特に効果を示すでしょう

3.ホログラフィートークのメリットとデメリット

(1)ホログラフィートークのメリット

カウンセリングは多くの場合、傾聴が姿勢として基本です。カウンセラーはそういった研修を受けている勉強熱心な人が多く、過去に自分と同じ悩みや経験をして志した人や、柔軟な考えを持ち合わせ根の性格が優しく経験も豊富な方が多く、カウンセラーも仕事なのでわりきり利害関係なく相談できるメリットはあります。

現代の世の中では、カウンセラー(心理士)は国家資格の方が増えてきており、利用する側も安心感があると思います。以下に、代表的なメリットを列挙します。

  • 特別な準備は必要ありません。
  • カウンセラーの視点により、悩みに関しての意識の核が違うところに存在する発見があり得ます。
  • その解決方法に対して、相談者に寄り添う形で複数解、納得解を準備してくれるでしょう。

(2)ホログラフィートークのデメリット

a.相性

カウンセラー次第にどうしてもなってしまうのがやはりデメリットです。どれだけ有名な相談所を訪れたとしても、人間同士ですので相性は存在します。好みとそうでないタイプは初見で決まることが多く、信頼できないカウンセラーに引き出しは心に響かないことは愚かお金と時間の無駄になることも少なくないのが現実です。

b.内因性の精神疾患には効果が限定的

PTSDや環境因子で後天的に獲得してしまったトラウマには、比較的アプローチしやすいことが知られています。一方、統合失調症に代表される内因性の精神病に対し、トラウマがトリガーとして発症したもの、認知機能が不十分でない小児、器質疾患の有無(頭部外傷後、認知機能低下など)の評価に限界があるためそのウエイトが強いものに対しては目に見える効果は限定的とするのが、現段階における見解です。

c.急性期には禁忌

急性精神病症状(幻覚、妄想)など急性期の症状には医学的介入が必要です。カウンセラーは治療者ではありませんので、相談者に完治を期待されると難しくなります。稀ではありますが、カウンセリング中にそれらの症状が誘発されることもあり、そこへの対処は精神科医ではありませんので限定的です。

d.カウンセラーの志向性

カウンセラーも自身の体験に基づきます。得意なジャンルとそうでないところがはっきりします。具体例で挙げるならば、「注意欠陥多動性障害(ADHD)の来談者が、毎日寒いので朝勤務前にランニングをしたいと思っているのに、それができないことが自分への甘え。」だと思っていたとしましょう。しかし、カウンセラーは運動には全く興味ないとすれば、「歩くだけでもいいじゃない。」となったりしかねません。しかしそれでは相談は納得できないのは、わかると思います。

4.ホログラフィートークの手順

(1)概要

クライエントは自己肯定感が低いことが通常多く、精神面や身体面に症状が出ていることが多いです。その問題の原因・解決法につき模索し、クライエント側の未来の自己実現に寄り添います

トラウマや愛着障害、思考習慣による自己肯定感の低さ(自分に価値がないや愛されないなど)など、後天的に経験した体験とその認知の歪みに対して個人差はあれど、粘り強く処すことで効果をもたらします。不眠や頭痛やめまいなど身体の愁訴も軽快することは少なくありません。

一方、遺伝的背景をベースにした要素が強く(例えば統合失調症や双極性障害)、そこに劣悪な環境要因が加わっているものは非常に難治性です。家族歴として自殺者がいたり、トラウマを契機に若年で幻覚・妄想などによる行動支配がある例では慎重な対応が望まれます。

以下に一般的なホログラフィートークの手順を示します。

(2)ホログラフィートークの手順

第1段階 課題の決定と外在化

扱いたい問題(精神症状と身体所見)を観察します。

第2段階 問題の見極めと解消

表面化した問題の核(根底)にある考え方に、スポットをあて核となっている問題を検討します。問題の核となる部分にタイムスリップします。(この際に、急性の精神病症状を誘発することがあります。)

第3段階 健全さの構築と安定化

核となる部分の問題を解決させて、新たに健全な人との関わりを構築し直していきます。

第4段階 リソースの獲得とその維持

それらを継続した安定したものとして定着させ、日常生活に活かしていくことを目指します。

5.ホログラフィートークに関してよく聞かれるQ&A

Q1.トラウマケアの心理療法の位置づけとして、他にも手法はあると思います。複数の手法を用いることはありですか?

(回答)ポログラフィートーク以外にもTC(トラウマ・インフォームド・ケア)やEMDRやナラティブ・エクスポージャー・セラピーやタッピング療法など、複数の手法があります。これが答えと言うのは存在せず、クライエント様が楽になるものを選択することが大切で、タイミングにより最適なものが変わることもあるでしょう。併用することはあり、カウンセラーの先生の引き出しの多さやセンスと言えるかもしれません

Q2.心理学の本を読んでますが、ネタバレのような感じで効果が減弱しませんか?

(回答)ネタバレして効果を感じないカウンセリングは、カウンセリングの失敗です。カウンセラーはどういった来談者にも対応できるよう研修会や勉強会で、日々研鑽を積んでいます。そういったことが、もしあればカウンセラーを変えるか、違う手法を用いるか、問題はカウンセラーにあるのでなく、自己肯定感の低さにあると立ち返り、まとまった回数受けてから判断するのも遅くないかもしれません。カウンセリングではなく同じ悩みを持っている人たちで集まる自助会のようなものの方が合うかもしれません。

6.まとめ

ホログラフィートークは、医学でいうところの認知行動療法です。歪んだ認知について時間をかけて修正し、行動変容に期待することを目標にしています。精神科や早期からの薬物介入に抵抗がある人は少なくありません。効果に関して、かけれる時間などにも個人差はありますが、従来のカウンセリングでは響かない方には試してみる価値はあるでしょう

当オフィスではホログラフィートークを始め、トラウマの問題などに対するカウンセリングや心理療法を行っています。希望者は以下の申し込みフォームからご連絡ください。

参考文献