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アダルトチルドレンのカウンセリング・治し方

本当の自分を求めて

アダルトチルドレンは親や近親者から不適切な養育を受け、そのことによって成人してから人間関係や精神疾患、衝動的な行為などの問題・課題を抱えてしまっている人のことを指します。

そうしたアダルトチルドレンについての原因・特徴・問題・支援方法について書いています。

1.アダルトチルドレンとは

泣いている二人の子どもアダルトチルドレンとは、家庭内で虐待や心理的な負担を受けた子どもたちが、大人になってからもその影響を受け、心理的な問題を抱えることを指します。アルコール依存症や薬物依存症、うつ病、不安障害などが見られることが多く、社会生活や人間関係に支障をきたすことがあります。治療には、認知行動療法や精神療法、カウンセリングが用いられます。また、自助グループに参加することで、同じ経験を共有し、支え合うことができます。

もともとはアルコール依存症の親に育てられた人を意味していました。しかし、今ではもう少し意味が拡大され、全般的な養育不全の元で育った人を意味するようになっています。彼らの幼少期の養育環境は非常に過酷であり、そのことによって成人してからもそのトラウマによって否定的な自己像を持ってしまったり、極端な人間関係に陥ってしまったりしてしまいます。そして、内的には非常に不安定であり、生きづらさをもち、時には精神障害を患ったりしてしまうこともあります。

(1)よくある相談の例(モデルケース)

20歳代の女性

幼少期から両親が不仲で喧嘩がたえない家族の中で育ちました。そのため、子どもの頃から家族や周囲の人の顔色や表情を伺いながら生活してきました。学校では聞き分けの良い子どもであり、成績もそれなりに優秀でしたが、主体性に欠け、いつも周りの友人に合わせて遊びや学習をする傾向がありました。

恋愛もいくつかありましたが、いずれも恋人に捨てられるという不安が強く、尽くしすぎてしまうようでした。そして、恋人との関係の中では不安が高まるとそれに耐えきれなくなり、号泣して、恋人に詰め寄るようになりました。そうしたことで、時には恋人と喧嘩になることもしばしばでした。次第に何のために生きているのか分からなくなり、自分というものが見えなくなり、困り果てていたところにカウンセリングというものがあると知り、カウンセリングを申し込みました。

カウンセリングでは幼少期の両親の不仲の話や恋人との関係の話をすることが多く、そこで自分自身の抑え込み、相手に過剰に合わせようとするが、それによって自分の感情や考えていること、思っていることを抑え込んでしまい、それが生きづらさや苦しみの源であるということに徐々に気付いていきました。そして、カウンセリングの期間はそれなりに必要でしたが、だんだんと過去の苦しみから距離が取れるようになり、本当にしたかったことや本当に感じていたことを率直に言葉にできるようになっていきました。

(2)アダルトチルドレンの特徴

アダルトチルドレンには様々な特徴があります。精神障害としてあらわれたり、極端で激しい人間関係に陥ってしまったり、強い生きづらさを感じたり、自尊心が低くなってしまったりします。そして、そうしたことが世代間連鎖をしてしまったりもあります。

モデルケースでは恋人との関係がこじれてしまったりしたところや、相手に過剰に合わせてしまい、結果的に自分の人生を生きることができなかったりしたところが該当するでしょう。また、もしカウンセリングを受けないまま、恋人と結婚などをしていると、やはり両親と同じように喧嘩が絶えない家庭になってしまし、結果的に世代間連鎖になってしまうリスクがあります。

こうしたアダルトチルドレンの特徴についての詳細は下記のページをご覧ください。

(3)アダルトチルドレンの6つのタイプ

アダルトチルドレンには6つのタイプ(ヒーロー、スケープゴート、ロストワン、ケアテイカー、ピエロ、イネイブラー)があります。いずれも人間関係のなかで自分自身の人生を歩めなくなってしまうところは共通しています。また、モデルケースでは「ケアテイカー」に当たると思われます。

アダルトチルドレンのそれぞれのタイプの詳細は以下のページにあります。

(4)アダルトチルドレンのチェックリスト

アダルトチルドレンかどうかを調べるのは下のページにあるチェックリストに回答してもらうとある程度分かります。チェックリストには「私は正しいと思われることに疑いを持つ」や「私は情け容赦なく自分を批判する」といった13項目があります。それらを「はい」「いいえ」「どちらでもない」にチェックしていくと得点が出てきます。

気になる方は以下のページでチェックリストに回答してみてください。

(5)アダルトチルドレンの原因

アダルトチルドレンになってしまう原因には虐待、親の影響、体質などの3つが主にあります。その3つの組み合わせや強さによってアダルトチルドレンになるかどうかが決まってきます。

モデルケースでは虐待と言えるほどのものは分かりませんが、両親の喧嘩が絶えませんでした。広く言えば面前DVとも言え、虐待に近い家庭環境だったと言えます。体質についてもおそらくは元々は繊細で、感受性が高い人だったのだろうと推測されます。こうしたことがモデルケースではアダルトチルドレンの原因になっていた可能性はあります。

アダルトチルドレンの原因についての詳細は以下のページをご覧ください。

2.アダルトチルドレンを治す方法

医者と相談アダルトチルドレンに対する治療には様々ありますが、その代表例が薬物療法、自助グループ、カウンセリングです。

(1)薬物療法

精神障害の項目で取り上げたように、アダルトチルドレンは様々な精神症状を呈します。抑うつ、不安、衝動的行動、解離、軽躁、強迫、対人緊張、パニック、不眠、食欲低下、過食、拒食、等です。こうした症状に対して病院で行っている薬物療法は非常に効果が期待できます。症状の苦痛さだけでも和らげることができると随分とマシになります。

ただし、アダルトチルドレンの本質である心的な苦痛や生きづらさは薬物療法だけで改善は難しいようです。薬物療法は苦痛を緩和する補助的なものとして理解しておく程度が良いかもしれません

(2)自助グループ

同じような困難をもつアダルトチルドレンがお互いに支え合うグループです。グループ療法のようにお互いのことを話したり、講師を招いて勉強会を催したり、一緒にイベントを行ったりする中で、自助作用による影響を受けることができます

もちろん、根本に人間不信があるので、すぐに自助グループに親しむことができないかもしれません。しかし、そうしたことであっても、中長期的にグループに所属することで、アダルトチルドレン的な言動をせずにすみますし、人の体験談を聞くことで参考にすることができます。

アダルトチルドレンの自助グループは外部サイトの以下をご参照ください。

アダルト・チルドレン・アノニマス

(3)カウンセリング

カウンセラーと話を積み重ねていくことにより、さまざま問題を改善していきます。

a.現在と過去を整理する

今現在の職場、学校、家庭、友人関係、恋人関係の中で様々な困難に見舞われていることが多いと思います。そのほとんどは人間関係の問題に関わっているでしょう。アダルトチルドレンは極論すれば関係性の病と捉えることもできます。

ですので、他者との関係をどのように捉えなおすのか、そして、どのように振舞っていく方が良いのか、などについて考えていくことが改善の道につながっています。

また、過去のトラウマの整理についてもカウンセリングでとりあつかっていきます。多くの場合には家族や近親者との関係の中で、無力であった幼少期の時期にどうしようもない事態に巻き込まれ、心と身体が傷ついています。

そうした過去のトラウマについて、回避したり、反復したり、考えないようにしたりすることではなく、しっかりと向き合っていくことも必要となっていきます。その当時のことについてカウンセラーと話し合い、過去の出来事の捉え方が少しずつ変化していくことを目指します

b.(株)心理オフィスKのカウンセリング

(株)心理オフィスKではアダルトチルドレンのカウンセリングを行っています。

初回のカウンセリングでは、主にこれまでの経緯や現状を聞き、治療の方針を立てます。もう少し話をして、気持ちや状況を整理するようなカウンセリングを行うこともあります。もしくは、トラウマなどの問題が大きいようであれば、EMDRや認知行動療法などの専門的なトラウマケアを行うこともあります。

いずれも、クライエントの希望を聞き、それを優先して進めていくことになります。

カウンセリングやトラウマケアを行うなかで、時には停滞したり、悪化したりすることもあるでしょうが、全体的には良い方向に進んでいくことが多いようです。そして、どこかの地点で一人でやっていける、という状態になったらカウンセリングも終了になります

3.アダルトチルドレンについての相談をするには

相談する女性アダルトチルドレンの原因、特徴、治療、カウンセリングについてまとめました。その中でもカウンセリングは重要な位置を占めています。

もし臨床心理士や公認心理師といった専門家に相談し、治療に取り組みたいと思われるのでしたら、当オフィスでカウンセリングを行っております。

以下のお申し込みフォームからカウンセリングを申し込みしていただけたらと思います。

4.アダルトチルドレンについてのコラム

その他のアダルトチルドレンについてのトピックなどについては以下のコラムにあります。