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恋愛依存症とセックス依存症のカウンセリングと克服

それは愛とはいえない

恋愛やセックスは誰しもが経験する心理的・生理的欲求で、それ自体は病気や障害ではありません。しかし、依存症とは、その人にとって利益をもたらしていた習慣が、時間経過と共に自己調節機能が破綻し不利益をもたらしているにも関わらず制御困難になった状態で、誰にでもその可能性のある病気です。恋愛やセックスがこうした依存症になってしまうことがしばしばあります。

今回の記事では恋愛依存症とセックス依存症の特徴やその症状や原因や対処法について解説していきます。

1.恋愛依存症

夕焼けとカップルまずは恋愛依存症について解説します。

(1)恋愛依存症とは

恋愛依存症とは、本来「自分のため」にする恋愛が「相手のため」になってしまいそれが継続することで、「どれだけ自分が不利益をこうむっても相手に尽くす」ことが習慣化していくことです。例えば、自分の働いたお金を自分の生活に支障があるレベルで相手に渡してしまうことは、「恋愛依存症」といえます

「自分への不利益な行動の習慣化」「その継続性」がキーワードです。

これは、自分のことより相手の世話に夢中になってしまう女性に多いタイプです。「彼のためなら何だってする」は恋人としては健全な精神ですが、恋愛依存症の人は自己犠牲であっても嫌がることなく相手にとことん尽くしてしまい自分を見失ってしまってもそれを続けてしまいます。

また、心のどこかに「彼に必要とされない自分は、存在意義がない」という認知の偏りが存在し、継続して彼に尽くすことで自分の存在意義を見出そうとするのでその修正が難しいのです。

一方不幸なことですが依存の対象は他人なのでいつも期待通りの行動を提供しているとは限らず、「恋愛依存症の女性がつくしたのに、意中の対象の男性に冷たくされ理解してもらえない。」といって障害事件に至るなど時々ニュースでも見かけます。

(2)恋愛依存症になりやすい特徴

恋愛依存症になりやすい人の特徴として以下の3つがあります。

a.恋愛以外がおろそかになってしまう

仕事や友達との付き合いや趣味など、恋愛以外のことがおろそかになってしまうという特徴があります。

b.自分の熱中している恋愛について悪く言う人を遠ざける。

恋愛について、批判的な意見をいう友達や周囲の人と自然に距離をとってしまったり、喧嘩になってしまったりしてしまいます。人の言葉に耳を傾けることができないという特徴があります。

c.いつも恋人が優先

元々入っていたスケジュールなどを直前に・頻回に・他の人間を巻き込んでまで、恋人との時間を優先しがちです。

(3)恋愛依存症の原因と診断

恋愛依存症の原因には以下の4つがあります。

a.自信のなさ

何らかの理由で自己肯定感が低かったり、自分に自信がない人に恋愛依存症になりやすい傾向があります。自分に自信がなく、他人もしくは恋することに執着すると、エスカレートする傾向にあります。

b.過去のトラウマや辛い経験

両親や兄弟との関係性の悪さ・過去の異性に傷つけられたこと・学生時代のいじめなど、自己肯定感が保ちにくい環境素因がある人は、恋愛に限らず依存におちいりやすいです。また児童虐待を体験することも恋愛依存症の原因になりえます

c.他の嗜好がある人(クロスアディクション)

薬物・酒・タバコなど、他の依存がある場合には「依存が幸せ」という認知の偏りが脳にインプットされています。そのため、こうした偏りがあることが恋愛にも影響し、恋愛に依存しやすくなるようです。

d.同性の友達が少なく友達との距離感が苦手

没頭できる趣味や自分と合わせ鏡の同性の友達が少ないと、依存の傾向に陥りやすく、その修正が難しいです

(4)恋愛依存症の克服と治し方

こうした恋愛依存症に対する治療や対処法はいくかありますので、それを解説します。

a.ポジティブな思考を心がける

ネガティブな気持ちを持っていると、さらにネガティブな出来事を体験してしまいがちです。自己肯定感を高めるタスクや運動に取り組んだりすることは、恋愛依存症から抜け出せる確率を高めます。

b.恋愛以外で、熱中できることを見つける

恋愛に限らず依存症になると、視野が狭くなります。ですので、その逆に、恋愛以外に熱中できることを意識的にやってみることが良いでしょう。例えば資格試験や前に中途半端でやめてた趣味などに熱中することで恋愛依存症から足を洗える確率を増します。

c.カウンセリングを受ける

恋愛依存症の背景にある「認知の偏り」は自身ではなかなか修正できません。他人からの指摘や気づきで緩徐に修正されることが多いです。カウンセリングはその意味で大変有用です。

2.セックス依存症

足を出している男女次はセックス依存症についての解説をします。

(1)セックス依存症とは

セックスに強い固執することで不利益な状況に陥っているのに、それでもセックスがやめられないというのが、セックス依存症と呼ばれる状態です

性感染症にかかるリスクが増えたり、風俗がやめられず多額の借金を背負う、不倫で社会的信用を失ったり離婚になっても不倫関係がやめられない、仕事や約束に遅刻覚悟で自慰行為がやめられない、など何らかのセックスに関連する「欲求で不利益を被ってもやめられない」ことが特徴です。

また、セックス依存症には、他との性交渉のみではなく、自慰行為も含まれます。

(2)セックス依存症の原因

セックス依存症の原因と考えられるものには以下のように色々とあります。

a.苦痛な気持ちを持っている

不安や悲しさ、寂しさを過敏に感じてしまうことはセックス依存症の原因になります。セックスをすることで、こうした不安や悲しさ、寂しさを埋めることができます。しかし、不安や悲しさ、寂しさは埋めることはできますが、セックスがなくなるとまたこの苦痛な気持ちが湧き上がってくるので、何度も何度もセックスをしなくてはならなくなってしまいます。

b.他者からの承認が得られていない

また、自己が確立されておらず、アイデンティティが不安定であることもセックス依存症の原因になりえます。セックスすることが他者から求められている、承認されている、必要とされていると感じ、それによって救われたと思ってしまいます。このことにより、何度もセックスをすることに繋がっていきます。

ただ、これもやはり一時の満足でしかなく、セックスによって自己やアイデンティティを確立することはできないばかりか、セックスでしか解消できないのだと自己嫌悪、自己否定になり、ますますセックスに没頭していかざるをえなくなります。

c.性犯罪被害

そして、性犯罪被害に合ってしまった人もセックス依存症になってしまいます。性犯罪被害に合ってしまうと、同じような状況や出来事を反復するように、自らを傷つけ、セックスを繰り返してしまいます。同じことを繰り返すことで、コントロールを取り戻し、乗り越えようとする努力なのかもしれませんが、しかし、結果的にますます傷つきが深まってしまうことになります。

d.児童虐待

児童虐待とは養育者から子どもに与えられる不適切な養育で、身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトなどの種類があります。

児童虐待を受けた子どもは大人になってからも、精神的に不安定で、自分を大切に思うことができず、危険な行動を衝動的にしてしまうようになります。この中に不特定多数の人とセックスしてしまうようなことも含まれます。

(3)セックス依存症の治療

日本において、セックス依存症はいまだ認知度が低いため、本人の苦悩度合のわりにサポートを受けられる医療機関が少ないのが特徴です。しかし、それが原因で犯罪や社会的な不利益があったり、クロスアディクションが認められる場合には治療すべきです。

確立した治療はないですが、以下のような他の依存症の治療がヒントになります。

a.自己を認識し、自己肯定感を高める工夫をする。

セックス依存症においても、他の依存症同様にセックス以外で自分の存在が確認できることに取り組むことは大切です

b.薬物治療

セックス依存症に直接有効な薬物は現在のところ、まだ開発されていません。クロスアディクションやセックス依存症以外の精神症状(例えば鬱・不眠 など)がある場合は、発達障害や人格障害などが隠れており、それらを薬物で治療すると効果的なことがあります。

c.カウンセリングを受けたり自助グループに参加する

セックス依存症の背景にある「認知の偏り」は思いこみの一種で自分ではなかなか修正ができないことも多いです。カウンセリングは認知の偏りを修正ができるという意味で有用です。背景に幼少期の両親との関係・特に「性」的な嫌がらせやいじめがあることも多く、現在のストレスも原因となることがあり、そこへの対処は繊細で時に時間を要しますが状況が深刻な場合には必要です。

また、SAA(Sex Addicts Anonymous/セックス依存症を克服するための自助グリープ)に参加し、同じ悩みを持った人と、会話することで「認知の偏りの修正」「行動の訂正」につながり楽になることが少なくありません。

3.恋愛依存症やセックス依存症の診断

相談に乗る女医ICD-11には「強迫的性行動症」が追加されました。これは恋愛やセックスなどを強迫的に求めてしまう行動症の一つです。まだ日本語訳はありませんが、おおよそ以下の6つに該当すれば強迫的性行動症と診断されます。

  • 強くて繰り返される性的渇望
  • 性行為にのめりこみ、他の日常生活に関心をもてない
  • 性行為を止めようとしたことがあるが、何度も失敗している
  • 性行為によって望ましくない結果になっているにも拘らず止めることができない
  • こうした状態・状況が6ヵ月以上も継続している
  • 日常生活に大きな支障が生じてしまっている

この6つに該当すれば強迫的性行動症と診断されます。

4.恋愛依存症やセックス依存症に対する周囲の理解や認識

「嗜好の依存症」に関して、一般に周囲からは「甘え病」や「特殊な偏見」と捉えられがちです。本人もその行動習性を意志の弱い人間だと思い込み、ネガティブに捉え問題化することを避けるため正しい理解へ遅れが生じることが少なくありません。

周囲の理解として本来、タバコやお酒や薬物と違い、恋愛やセックスは心理・生理的欲求で、そこに環境要因や遺伝要因やストレスが交絡しておこるとされており、開始を避けるという選択も他の嗜好より難しいことへの理解は必要です。

そして、それは単に甘えているだけや意思の強さの問題ではなく、病気の症状であるという理解をすることが大事です。そして、症状なので、止めるように無理強いしたり、叱責したり、脅したりするのではなく、その苦痛を受け止め、その他のことに目が向けれるように促していけたら良いでしょう。そして、悪いところを責めるのではなく、良かったところやうまくいったところに着目し、そこを褒めるようにすると良いと思います

5.恋愛依存症やセックス依存症について相談する

医者と相談恋愛依存症もセックス依存症も、他の物的・行動依存と同様に、自分では生理的欲求との境界線を認識しずらく、また、社会生活への影響の程度しないように近藤をコントロールすることが困難です。

また嗜好の依存における周囲の理解やサポートに関して、その認知とともに十分とは言えないため本人だけが苦しんでいることも少なくありません。「自助→共助→公助」は依存症脱出には必要な考え方で、まず自分の意識で実現できることに挑戦し、続いて友達や身近な人に頼り、必要に応じてカウンセリングや自助会や無記名で相談しやすいインターネットなども上手に利用しながら悩みの共有や相談する姿勢は大切といえるでしょう。

そして、最後にはやはり臨床心理士などの専門家に相談し、カウンセリングを受ける方が良いでしょう。心理オフィスKでも恋愛依存症やセックス依存症のカウンセリングを行っています。希望される方は以下のボタンからお申し込みください。