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コーチング

それぞれの自己実現を目指して

昨今、ビジネスや企業の中で注目を集めているのがコーチングです。コーチングを通して企業のパフォーマンスが向上したり、個人の満足度が増加したりします。

この記事では、コーチングの基本となる考え方や、必要なスキル、手法について解説していきます。

コーチングとは

コーチングとは、個人やチームを対象として、目標達成や成長を促進するために行われるコミュニケーション技術のことです。コーチと呼ばれる専門家がクライアントと呼ばれる相手と協力して、クライアントが望む目標に向けて自己啓発し、自己実現するためのプロセスを支援するものです。

コーチングは、スポーツやビジネス、教育などの様々な分野で利用されており、目標達成や成長を促進するための強力なツールとして注目されています。

コーチングの基本

最初に、コーチングを行う上で重要な3つの基本的な考え方を説明します。

(1)インタラクティブ(双方向)

コーチとクライアントの関係性は、「上司→部下」や「先生→生徒」、「親→子」のように、上から下へ一方通行なコミュニケーションになってしまうことがあります。しかし、コーチングにおいて、インタラクティブ(interactive: 双方向的)であることが重要で、コーチとクライアントの双方が対等な関係で対話を行い、意見を交換し、問題解決や目標達成に向けて協力することを指します。

インタラクティブなコーチングでは、コーチがクライアントに対してアドバイスや指示を与えるのではなく、クライアントが自分自身で問題を解決するための戦略やアクションプランを立てるようにサポートすることが重要です。コーチはクライアントに質問を投げかけ、クライアントが自分自身で問題解決を行うためのサポートをすることで、クライアントの自己成長を促進します。

(2)オンゴーイング(現在進行形)

もう一つのコーチングの基本要素は、オンゴーイング(on going:現在進行形)であることです。コーチングは一度きりのセッションで結果が出るというものではなく、定期的なセッションを通じて継続的に行われることで徐々にパフォーマンスを上げることができます。

定期的なコーチングの中で、コーチはクライアントの成長や進捗状況をモニターし、必要に応じて目標や戦略を調整していきます。定期的なコーチングは、クライアントが自分自身の思考や行動パターンを深く理解し、自己啓発のプロセスを継続的に進めるための手段となります。

(3)テーラーメイド(個別対応)

テーラーメイド(tailor-made)とは、クライアントのニーズや状況に合わせて、個別にカスタマイズされたアプローチを提供することを指します。

クライアントの目標やニーズ、状況、スキルや経験など、様々な要因に基づいた1 on 1のアプローチを必要とします。テーラーメイドされたコーチングにより、クライアントが自分自身のニーズに合わせて、自己啓発や自己成長のプロセスを進めることができます。

コーチングのスキル

次にコーチングに必要な3つのスキルについて解説します。

(1)傾聴スキル

傾聴は相手の話に耳を傾け、深く理解し共感するスキルです。傾聴はコーチングスキルの中でも非常に重要な要素であり、クライアントの視点や価値観を理解することで、彼らが目標を達成するための最適なアプローチを見つけることができます。また、傾聴は相手に対する共感を生み出し、相手の自己肯定感を高めることにも繋がります。

傾聴はただ聞くことではなく、深い理解と共感、関心を示すことが重要であり、相手が話をする際には積極的にフィードバックを行い、理解したことを示すことが必要です。

(2)承認スキル

承認とは、相手の価値観や意見を尊重し、受け入れることを意味します。傾聴と同様に承認は、クライアントの自己肯定感を高め、より良い自己像を構築することにつながります。

承認を示すためには、クライアントの意見や考え方に対しても、理解を示して受け入れる姿勢を示すことが必要です。ただ同意するだけでなく、問題点や改善点を指摘し、アドバイス・フィードバックをすることも重要です。

承認によりクライアントとの信頼関係を築くことができ、相手が自分自身を認められ、受け入れられたと感じることで、よりオープンなコミュニケーションが可能になります。

(3)質問スキル

質問することは、クライアントが自己発見や洞察を促し、目標達成に向けた行動を促すために非常に重要なスキルです。

質問の方法には、大きく分けてオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。クローズドクエスチョンは、「はい」「いいえ」で答えられるような質問であるのに対し、オープンクエスチョンは、「はい」「いいえ」で答えられない質問です。コーチングではオープンクエスチョンを使いこなすことで、クライアントに自由に答える余地を与え、深い洞察や自己発見を促すことができます。

質問を行う際には、相手の視点や価値観を尊重して適切なタイミングで質問を行うことが重要です。また、相手の回答を注意深く聞き取り、フィードバックを行い、相手の考え方や気持ちに共感を示すことが大切です。

コーチングのやり方

ここで紹介する「GROWモデル」は、コーチングに欠かせないプロセスである、Goal(目標)、Reality(現状)、Resource(リソース)、Options(選択肢)、Will(意志)の頭文字をとったもので、クライアントの目標達成を効果的にサポートする手法です。

(1)G:GOAL(目標)

クライアントと共に目標を明確にします。目標は、具体的、計画的、達成可能で、現実的なものである必要があります。目標を明確にすることで、方向性を確定し、行動計画を立てやすくなります。

(2)R:REALITY(現実)

次に、現状を客観的に把握します。クライアントの現状に対する自己評価や、環境要因、障害要因、リソース、強みや改善すべき点などを調査します。現状の正確な把握は、目標を達成するために重要です。

(3)R:RESOURCE(リソース)

クライアントがどのようなリソース(資源)を持っているのかを把握します。リソースには、才能や強みなど自分自身の内的なものと、経験や人脈、スキルなど外的なものがあります。

(4)O:OPTIONS(選択肢)

クライアントと一緒に、目標を達成するための選択肢を考えます。幅広く選択肢を持つことが大切であるため、考えられるあらゆる選択肢や方法を書き出していきます。クライアントには、自分で選択肢を考えてもらうことが重要であり、コーチはサポート役に徹します。

(5)W:WILL(意思)

最後に、クライアントが自発的な意志を持って実行したい選択肢を見つけ出します。クライアントにとって意味のある目標を設定し、達成可能な目標に向けたステップを設計することで、クライアントが自分自身を奮い立たせ、行動するための意欲を高めることができます。

コーチングについてのよくある質問


コーチングとは、個人または組織が目標達成に向けて自己の可能性を最大限に引き出すための対話型の支援プロセスです。コーチングの基本的なアプローチは、コーチがクライアントの話を聴き、質問を通じて思考を深め、自己認識を促進させることで、クライアントが自分の目標を明確化し、行動計画を立てて実行することをサポートします。コーチは指示を出すことはせず、クライアントが持つ答えを引き出すことで、自己の成長と成果を引き出す役割を担います。コーチングは、ビジネスパーソンのキャリア支援や、個人的な成長を目指す人々にとって非常に効果的な方法として広く活用されています。


コーチングとカウンセリングは、どちらもクライアントの成長や改善を目指す支援方法ですが、アプローチの仕方と焦点が異なります。カウンセリングは主に心理的な問題や過去の経験を扱うもので、クライアントが抱える精神的な障害や困難に対処することを目的としています。カウンセラーはクライアントの感情や過去の出来事を探求し、癒しや解決を促進する役割を担います。対して、コーチングは現在と未来に焦点を当て、クライアントが設定した目標を達成するための行動計画の策定と実行をサポートします。コーチは、クライアントが目標を達成するために必要なリソースや能力を引き出すことに主眼を置いています。


コーチングのメリットは多岐にわたりますが、主に以下のような効果があります。まず、自己認識の向上です。コーチングを通じて、クライアントは自分自身の強みや課題を再認識し、今後の行動に対する明確な方向性を得ることができます。次に、目標設定の明確化です。コーチはクライアントとともに具体的な目標を設定し、それに向けた行動計画を立てることで、達成感を得やすくします。また、行動計画に基づいて実行する過程でモチベーションが向上し、目標達成に向けてより効果的に行動することができます。さらに、問題解決能力の向上やコミュニケーションスキルの改善も期待でき、仕事やプライベートでの自己成長に役立ちます。


コーチングは通常、クライアントとコーチが定期的にセッションを行うことで進められます。各セッションは、クライアントの現在の状況を確認し、目標達成に向けた計画を立てるための話し合いの場です。最初のセッションでは、クライアントの目標や期待する成果について明確にし、コーチとクライアントが共有するビジョンを作り上げます。その後のセッションでは、具体的な行動計画を策定し、進捗を確認しながら目標に向かって進んでいきます。進捗が順調でない場合や新たな課題が発生した場合は、コーチが再度方向性を見直す手助けをします。コーチは、クライアントが自信を持って目標を達成できるようにサポートします。


コーチングの料金はコーチの経験や資格、セッションの内容によって異なりますが、一般的には1回のセッションあたり数千円から数万円の範囲で設定されています。例えば、経験豊富なコーチや専門的な資格を持つコーチの場合、1回のセッションの料金は高めに設定されることが多いです。また、セッションの長さや頻度によっても料金が異なる場合があります。例えば、週に1回のセッションを6ヶ月間続ける場合、料金は総額で数十万円になることもあります。コーチングを受ける前に、料金プランやパッケージについて事前に確認し、自分の予算に合ったコーチングサービスを選ぶことが重要です。


コーチングを受ける前に準備しておくべきこととして、まず自分が達成したい目標や解決したい課題を明確にすることが大切です。具体的な目標を持つことで、コーチとのセッションがより効果的になります。また、自分の強みや弱み、過去の経験を振り返り、どのようなサポートが必要なのかを考えることも有益です。さらに、コーチとの信頼関係を築くために、オープンで正直なコミュニケーションを心掛けることが大切です。コーチングは、クライアントの自己発見と成長を促すプロセスであるため、リラックスして臨むことが重要です。


はい、コーチングは誰でも受けることができます。特に特定の年齢や職業に制限はなく、個人の成長や目標達成を支援するための手段として広く利用されています。ビジネスパーソンがキャリアアップのために受ける場合もあれば、人生の転機を迎えた人が自己の再評価をするために受ける場合もあります。また、コーチングは組織においても有効で、チームやリーダーシップの強化を目的に利用されることもあります。コーチングを受けることで、自己のポテンシャルを引き出し、目標に向けて行動を起こす力を高めることができます。


コーチングの効果を実感するまでの期間は、クライアントの目標や状況によって異なりますが、一般的には数回のセッションで自分の思考や行動に変化が見られることが多いです。最初のセッションで自分の目標や課題を整理することで、行動に対する意識が高まり、その後のセッションでは具体的な行動計画を実行に移すことで成果が現れます。特に、短期間で具体的な行動の変化や成果を実感したい方は、目標を明確にして積極的に取り組むことで、コーチングの効果を早期に実感することができます。


コーチングのセッションの頻度は、クライアントの目標や進捗状況によって調整することができます。一般的には、週1回から月1回程度が推奨されています。週1回のセッションでは、クライアントが行動計画を実行し、その結果についてフィードバックを受けることで、継続的な成長と改善が期待できます。頻度が高すぎると、負担に感じることもありますが、頻繁に受けることで目標達成に向けたペースを維持しやすくなります。逆に、月1回のセッションの場合は、クライアントが自分のペースで行動し、結果を持ち寄る形になります。どの頻度が最適かは、コーチとクライアントの相談で決めることができます。


コーチングを受ける際の注意点として、まずオープンな心で臨むことが重要です。コーチングは、クライアントが自分の考えや感情を正直に話すことにより効果を発揮します。また、コーチは指示を出すのではなく、クライアント自身の答えを引き出すためのサポートをする役割を担っています。そのため、自分の内面に向き合うことを恐れず、積極的に参加することが大切です。さらに、コーチングの成果を最大化するためには、セッション間の実行と振り返りをきちんと行うことが求められます。行動計画を立て、それを実行することが重要です。

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コーチングとは、個人やチームを対象として、目標達成や成長を促進するために行われるコミュニケーション技術のことで、「インタラクティブ」、「オンゴーイング」、「テーラーメイド」という3つの基本的な考え方に基づいて行われます。コーチは、「傾聴」「承認」「質問」といったスキルを用いてクライアントと信頼関係を築き、GROWモデルに沿ってコーチングを実行していきます。コーチングは、スポーツやビジネス、教育などの様々な分野で活用されている非常に重要な考え方です。

文献

この記事は以下の文献を参考にして執筆いたしました。