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アルコール依存症・アルコール使用障害のカウンセリング

お酒による失敗は病気だからかも

1.アルコール依存症とは

アルコール依存症・アルコール使用障害について解説します。アルコールは健全に飲めば百薬の長となりますが、過度に飲みすぎると精神的にも身体的にも多くの損傷を負ってしまいます。以下にアルコール依存症・アルコール使用障害の特徴を述べ、治療方法についても説明します。

2.アルコール使用障害のDSM-5における診断基準

DSM-5におけるアルコール使用障害の診断基準には、アルコールへの渇望、アルコール量の増大、断酒のしばしばの失敗、アルコールによる社会生活への支障、などの基準があります。そして、その基準を2つ以上満たせば、アルコール使用障害と診断されます。簡単に要約しましたが、詳細はDSM-5 精神疾患の分類と診断の手引に詳しく記載されています。

3.アルコール依存症・アルコール使用障害の疫学

WHOによると全世界で20億人がアルコールを消費しており、そのうちの3.8%にあたる7630万人がアルコール依存症と診断されるとしています。また、有病率は4%前後のようです。これまでアルコール依存症は治らない病気と言われてきましたが、特に治療はせずとも25%ほどが寛解に至るようです。治療を1年間継続した患者に限って言えば35%が良好な転帰を示しています。そこまでではなくても、飲酒をしない日が全体で128%増え、アルコール消費量が87%低下しています。一方で11%ほどは病状が維持もしくは悪化し、それが数年にもわたって持続してしまう患者もおり、単純に楽観視はできないようです。

4.アルコール依存症・アルコール使用障害に対する心理療法・カウンセリング

計画的にデザインされた実験計画により実証されたアルコール依存症・アルコール使用障害に対する心理療法は18技法が特定されています。以下がその順位です。

  1. ブリーフ・インターベンション
  2. 動機づけ強化法
  3. コミュニティ強化法
  4. カップル行動療法
  5. 行動契約
  6. ソーシャルスキルトレーニング
  7. 行動セルフコントロールトレーニング
  8. 認知行動療法

寛解後の再発防止に対するアプローチではいくつかのレビューはあるようですが、見解にまだ一致は見られていないようです。また、AA(アルコホーリクス・アノニマス)などの自助グループについてのたくさんの研究はありますが、データに偏りがあり、結果も一致しておらず、体系的な研究が今後必要のようです。ただ、12ステップ促進療法はある程度、効果が支持されているようです。

それぞれの療法は専門的なものですので、スーパービジョンを受けているような臨床心理士に依頼することが必要となります。

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