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境界例

もともとは神経症の症状を訴えて精神分析的治療をうけているうちに精神病的様相を呈する一群の患者のことを精神分析家は境界例としていました。

1953年にロバート・ナイトが、Bulletin of the Menninger Clinic(メニンガークリニックジャーナル)で、精神病と神経症は区別されるべきという伝統的精神医学の前提を否定し、両者の境界領域の病態である境界状態が存在するとしました。その後、1950年代から1960年代にかけて境界例研究はさらに過熱しました。

そのなかで、オットー・カーンバーグは境界人格構造を提唱しました。境界人格構造は同一性拡散、分裂を中心とする原始的防衛機制の優勢、現実と現実感覚が変転するが、なお現実吟味力を維持していることが特徴です。

これがいわゆる今日の人格障害の広い概念であり、他の要素を除いた主要な部分が境界性人格障害の診断基準へと受け継がれています。

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