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公開:2016年12月17日 更新:2018年2月8日

不眠(睡眠障害)のカウンセリング

目次

  1. 不眠の種類
  2. 不眠に対する対応
    1. 睡眠衛生教育
    2. 睡眠モニタリング法
    3. 睡眠スケジュール法
    4. 認知再構成法
    5. 問題解決技法
    6. リラクゼーション法
  3. 不眠と関連する行動
    1. 不眠を助長する行動
    2. 不眠を改善する行動

 不眠は非常にありふれた症状であり、全人口のうち10〜20%ほどは不眠症状を持っているとも言われています。一過性の不眠症状まで含めると、おそらく一度も不眠を体験したことはない、という人は居ないのではないかと思われます。

1.不眠の種類

 不眠は以下の様に分けることができます。

 また、不眠は様々な疾患や障害であらわれます。うつ病(気分障害)では不眠はよく現れます。その他でも統合失調症や不安障害、依存症でもよくあるようです。他の障害や疾患なく不眠だけが現れる場合には原発性睡眠障害と言います。さらに不眠に影響することとして、概日リズム障害、ムズムズ症候群、睡眠時随伴症、アルコールなど物質使用があります。

2.不眠に対する対応

 不眠に対する治療法はいくつかあり、薬物療法や生活リズム改善法、認知行動療法などがあります。しばしばみられるのが、眠れないからといってアルコールを使用する人がいます。確かにアルコールによって寝つきはよくなるのですが、眠りが浅くなり、中途覚醒を助長し、熟睡を妨げてしまい、結果的に不眠を悪化させてしまいます。一時的だけと思っていても、慢性的・長期的にアルコール使用をしてしまうケースもあるので、注意が必要です。

 以下にカウンセリングの中で行う技法を述べます。

(1)睡眠衛生教育

 睡眠についての生理的、心理的メカニズムなどについて学んでもらいます。意外と睡眠について誤解をしていたり、過度な期待をしていたりすることもあります。また、健全な日常生活の活動やリズムを知ってもらうだけで健康な生活になり、ひいては不眠を自ら改善できることもあります。

 例えば、加齢によって睡眠時間は徐々に変化しますが、若いころの睡眠リズムに固執し、若いころのように寝れないと駄目であるとこだわることにより睡眠に対する認知が歪み、結果的に睡眠を悪化させます。加齢によって睡眠の質や量は変わるということを知るだけで、睡眠に対するある種のこだわりを捨てることができ、睡眠を改善するきっかけとなることもあります。

(2)睡眠モニタリング法

 自分自身の就寝時間、起床時間、昼寝の時間の他に、睡眠に関わるような事柄(例えば、食事、運動、余暇など)を所定の形式で記録していくことです。こうした記録は今後の不眠対策に有効な情報を提供してくれます。モニタリングするだけで、何が不眠に影響を与えているのかが一目瞭然で判別することも珍しくありません。

 最近では「おすすめの睡眠計14選!リストバンドタイプから目覚まし機能付きまで睡眠計測器特集外部リンク」のように部屋に設置したり、リストバンドのように身に着けているだけで睡眠時間や睡眠の質までも勝手に記録してくれる便利なものがあるようです。モノによっては値段が高いですが、利便性を考えると悪くはないのかもしれません。

(3)睡眠スケジュール法(刺激制御法と睡眠制御法)

 睡眠をしていないのに布団の中にいる時間が長くなればなるほど不眠という苦痛度が高くなります。そのため、布団に入る時間や布団から出る時間を制限します。また布団の中ですることは睡眠のみに限定し、それ以外の行動(スマホ、ゲーム、テレビ、読書など)は布団の外でするようにします。

 そして、布団に入り、15~20分以上寝れなかったら一度布団から出て、眠気が来た時に布団に入るようにします。中途覚醒の時も同様で、再度寝付けなかったら布団から出ます。

 起床の時には、どれだけ寝れなかったとしても所定の時間には布団から出ます。寝れなかったからといって二度寝や午前中の睡眠はしないようにします。それによって日中は眠気が辛いかもしれませんが、数日続けるだけで夜の睡眠が大きく変わってきます。

(4)認知再構成法

 不眠についての誤った認知や信念を妥当なものに変えていきます。実際には生理的には十分な睡眠をとっているにも関わらず、睡眠が足りないと思いこみ、それによって不眠の苦痛を増大させている、などの事例も多いです。さらには、日中からその日の夜に眠れるのかを心配しはじめてしまう方もいます。また、不眠とは無関係な日常生活や身体的所見を不眠と結び付け、過度な不安になっている場合もあり、そうした時にも不眠とその他の事柄を区分けし、適応的な認知にしていくこともできます。

 こうしたことは睡眠時間そのものが変わらなくても、不眠という苦痛度が相当程度やわらいでいきます。

(5)問題解決技法

 不眠は日常生活のストレスや困りごとによって相当影響を受けます。そして、そうしたことを布団の中でぐるぐると考えてしまい、それが刺激となって覚醒し、寝付くことができなくなります。

 そこで、実際に日常生活で起こっている問題を整理し、解決することにより、心配事を減らします。そのための方法として問題解決技法を実施することもあります。問題そのものが全部は解決しなくても、見通しが持てたり、目途がついたり、半減するだけでも相当違います。

(6)リラクゼーション法

 睡眠時に、過緊張や過覚醒によって眠気が来ない場合があります。そうしたとき、呼吸法や筋弛緩法、自律訓練法といったリラクゼーション法を実施することにより、緊張や覚醒を和らげ、適度に眠気が来るようにできます。

3.不眠と関連する行動

(1)不眠を助長する行動

 不眠を助長したり、悪化させたりする行動は多いです。それらをリストにしてみました。つまりこれらを避けることによって睡眠が改善します。

(2)不眠を改善する行動

 以下の行動や選択をすることで不眠が改善していきます。


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