コンテンツへ移動 サイドバーへ移動 フッターへ移動

ドメスティックバイオレンスの原因と特徴

ドメスティックバイオレンスとは、配偶者やパートナーから暴力や暴言、経済的締め付け、ハラスメントなどを行うことです。そのドメスティックバイオレンスの原因や特徴、メカニズムについて改訂ます。

1.ドメスティックバイオレンスが繰り返される原因

DVのメカニズム

DVは1回限りのものではなく、多くは反復的に、繰り返されます。そしてその繰り返し方には以下のような特徴があります。

  1. 緊張期
  2. 爆発期
  3. ハネムーン期

上記の1~3はレノア・ウォーカーが「バタードウーマン―虐待される妻たち(金剛出版)」という書籍の中で記しているものです。まず、パートナー間で緊張関係が高まり、DV被害者はDV加害者がまた暴力を振るわないかとビクビクし、それを避けようと腫れものを触るような対応をしてしまいます。そして、些細なことをきっかけにして、DV加害者が暴力を振るいます。その後、ハネムーン期が来るわけですが、この時にはDV加害者は一転して優しく振舞ったり、時には謝罪したりします。

またDV被害者は自分自身がいないとDV加害者はダメになると考えたり、もっとうまく対応すれば暴力は起こらないのではないかと自身の責任にしたりします。こうしたハネムーン期は長くは続かず、再び緊張期になり、びくびくとした状況になってしまいます。この1~3が永久的に続いてしまうわけです。

2.ドメスティックバイオレンスは相手を支配するため

支配する男性

なぜDV加害者は暴力を振るうのでしょうか。よくある誤解が、DV加害者が衝動的で、感情の抑制がきかず、些細なことでイライラして、突発的に暴力を振るう、というのが一般的に認識されていることでしょう。

しかし、よくよく考えると、DV加害者は会社や地域では全く暴力を振るわず、反対に非常に温厚に見せています。もし元々が衝動的で感情的であれば、会社や地域でも同様の暴力を起こしてしまうでしょう。また、家庭内の物音で近隣の人や警察が来た時には、先ほどの暴力が嘘かのように収まり、非常に冷静に応答をするようになります。

つまり、DV加害者は暴力を振るっている時には激高しているように見えますが、それは実はすべて計算づくであり、理性的な判断の元で暴力を振るっており、暴力をコントロールしているのです。そして、暴力は単にイライラの発散ではなく、DV被害者を支配し、コントロールするために用いられるツールの一つなのです

暴力を振るうと、即自的にDV被害者が言うことを聞き、自身の思う通りにすることができます。DV被害者も加害者の暴力が怖かったり、止めてほしいので、暴力に屈し、DV加害者の言い分をそのまま受け入れ、その通りに行動しようとします。こうした支配によるコントロールはDV加害者にとっては非常にメリットのあることなのです。このメリットのために、暴力を繰り返し、使用し続けるようになります

3.ドメスティックバイオレンスによる子どもへの影響

子どもにとって両親間の暴力を目撃することは直接的間接的に多大な損傷を与えてしまうことがあります。DVや暴力を目撃することも児童虐待の1つであると最近はされています。また、DVがある家庭の子どもは直接的に、身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトに晒されるリスクが増加します

また、暴力をモデルとし、子ども自身が暴力的になったり、権力・支配構造に敏感になり、積極的にそれに加担したりしてしまうこともあります

虐待やDV目撃に継続的に曝露されてから大人になると、子ども自身がパーソナリティ障害などの精神疾患に罹患したり、いわゆるアダルトチルドレンになってしまったりもします

4.ドメスティックバイオレンスについて相談する

慰める

ドメスティックバイオレンスの原因や特徴には、反復性や支配性があります。またこうした影響は特に子どもに現れてしまいます。このようなドメスティックバイオレンスは当事者だけで解決できる問題ではありません。臨床心理士や公認心理師などの専門家に相談することが大事です。

当オフィスでもドメスティックバイオレンスの相談を行っています。相談をご希望の方は下のボタンからお申し込みください。

また、ドメスティックバイオレンスについてのカウンセリングやその進め方などについては以下のページをご覧ください。