スピリチュアルカウンセリングのリスク
以下のようなニュース記事を見かけました。現代社会では、現代社会だからこそかもしれませんが、こうしたスピリチュアルカウンセリングにはまる方が多いようです。
怖いほどスピリチュアルにのめり込んだ彼女が、ポロリとこぼしたホンネ(ずんずんの女のカイダン 第3回 ライフスタイル ウートピ 2017-09-21)
ふとした瞬間に聞こえてくる女性の悲鳴。耳をすませば、ほら。どうやら今回の彼女は「自分の選ぶ道」に自信が持てないようです。数々のエリートやハイスペ女子を見てきた元外資系OLのずんずんさんはこの恐怖を、どう解き明かすのでしょうか。
こうしたスピリチュアルカウンセリングに依存し、大金を失ってしまう人はそこそこ多そうです。それほど現実の苦しみを魔術的に排除したいということなのでしょうが。
おそらくスピリチュアルカウンセリングには癒しということを誘惑にし、苦痛な現実もしくは現実の苦痛さを魔術的に排除しようとする機序があるように思います。つまり、苦痛を見ないふり、なかったことにするということです。欲望の即時充足ともいえるでしょう。
そのため、目先のことに限れば、スピリチュアルカウンセリングの方が魅惑的に見えるのは当然なのかもしれません。
なので、常に依存してしまうことになってしまいがちです。つまり、心の成長がないとも言えます。
一方で、いわゆる臨床心理士などの行う心理療法やカウンセリングは苦痛に向かい合い、苦痛を抱えることができるようになることが目指されます。それはすぐに楽になれるものではないのですが、将来的な心の成長に繋がるものです。
それは即時に苦痛を取り除くものではありません。しばらくはその苦痛と付き合い続けることが求められます。それは時として非常に辛いプロセスでもあります。言い換えるなら、目先の快楽を一時的に断念し、将来的なメリットである心の成長を得ることにあります。そこには意思の力も必要になるかもしれません。
そして、そうしたことを手助けできるために教育分析や個人分析、スーパービジョンといった訓練を経ているのです。