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アダルトチルドレンの歴史

アダルトチルドレンという概念や診断がいつどうやって出来てきたのかについて、歴史を少し解説します。

1.アダルトチルドレンのはじまり

もともとアダルトチルドレンという用語は1969年に出版されたマーガレット・コークによる”The forgotten children : a study of children with alcoholic parents”(忘れられた子どもたち-アルコール依存症の親に育てられた子どもの研究)という書籍の中で使用されたことから始まります。

そのため、アダルトチルドレンはAdult Children of Alocoholic通称はACOAと言われていましたが、その後簡略化してACとか言われたりすることもありました。そして、アルコール依存症の親だけではなく、不適切な養育をする親にまで対象は広がっていきました。それが1980年代に登場した機能不全家族という用語につながっています。

2.日本におけるアダルトチルドレン

日本では1989年に齊藤學が誠信書房から「私は親のようにならない(原題:Claudia Black ,It will never happen to me)」を翻訳出版されたところから歴史ははじまります。

これによって爆発的に日本に広まり、アダルトチルドレンに関する書籍が多数出版されました。しかし、アダルトチルドレンが診断名のように流布してしまい、アダルトチルドレンであると誤った自己診断が横行するという問題が発生しました。また、治療や支援に利用できないレッテルやスティグマのようになってしまったところもあります。

3.専門家のアダルトチルドレンに対する認識

レッテルやスティグマになるため、アダルトチルドレンではなく、アダルトサバイバーという用語が代わりに用意されたりもしましたが、そこまで広まってはいないようです。その他、専門家でもアダルトチルドレンは誤解を生じやすい用語なので、医学用語であるPTSDや不安障害、パーソナリティ障害といった診断名を使用することが多かったりもします。

4.まとめ

アダルトチルドレンの歴史を簡単に振り返りました。アダルトチルドレンは専門家の中よりも一般の方を中心に広がっていきました。なので、専門家の中ではアダルトチルドレンをあまり積極的に使わないこともあります。

アダルトチルドレンをさらに詳しく知りたい方は以下をご参照ください。

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