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WAIS-Ⅳの歴史

知能検査といわれるものは非常に多数あります。しかし、知能検査の歴史は意外と浅く、19世紀後半ぐらいからしか始まっていません。その知能や知能検査の歴史についてここでは振り返ってみたいと思います。

1.知能の概念の誕生

おもちゃで遊ぶ子ども知能とは身近であり、何となくはイメージはできますが、いざ知能とは何か?とあらためて聞かれるとよく分からなくなってしまいます。知能についての研究は古代から取り上げられてきていますが、科学的な研究の対象になったのは19世紀後半ぐらいからです。そして、未だに知能とは何か?という共通した定義や概念は定まっていません。それぐらい知能とは非常に難しい概念なのです

スピアマンの写真図2 スピアマンの写真

その中でも知能についてスピアマンというイギリスの心理学者は知能はg因子(一般能力)とs因子(特殊能力)の2つから成るとしました。キャッテルは同じ2因子を提唱しましたが、内容としては結晶性知能と流動性知能に分けられるとしました。また、ソーンダイクは知能を4つの因子から説明できるとし、ギルフォードに至っては180の因子があると提唱しました。このように知能とは何かをめぐって様々な仮説が提起されていますが、未だに決着はついていません。

そして、知能とは何か?については決着はついてはいないものの、知能を測定するという社会的、時代的な要請はありました。例えば、教育システムの構築や軍事的な選別に知能の測定が必要だったのです。その良し悪しは別として、こうした要請に応えるために知能の研究は進み、知能検査の開発に寄与しました

2.知能検査の誕生

アルフレッド・ビネーの写真図3 アルフレッド・ビネーの写真

その知能検査の始まりは一般的には1905年にフランスのビネーとシモンによるビネー・シモン法という知能検査といわれています。その後、この知能検査はスタンフォード大学の研究グループによって改訂され、現在のビネー式知能検査となっていきました。

3.知能検査の発展

顕微鏡をのぞく女性

ただ、このビネー式知能検査は全般的な知能指数の高低を示すのみであり、知能を分析的に判定することが困難でありました。そこで、ウェクスラーというアメリカの心理学者が知能を「目的的に行動し、合理的に思考し、環境を効果的に処理するための、個人の集合的ないしは全体的能力」と定義し、新たな知能検査を作成しました。それがウェクスラー式知能検査となりました

現在ではこの知能検査が年齢別に幼児用としてWPPSI、児童用としてWISC、成人用としてWAISとして分けられています。そして、2019年現在ではWPPSIは3版、WISCは4版、WAISは4版で改訂されています。

4.WAIS-Ⅳを受けたい人へ

会議の風景

知能検査の歴史を振り返りました。その中でももっとも有名なWAIS-Ⅳについての詳細は以下にありますので、ご参照ください。

当オフィスではその成人用の知能検査であるWAIS-Ⅳを受けることができます。対象年齢は16歳0ヶ月~90歳11ヶ月です。希望者は下のリンクからお申し込みください。