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断れない性格の改善方法

人から頼られると、どんなことでも引き受けてしまって断れない性格の人がいます。忙しさや疲れ、苦手なことなどで「本当は断りたい」と思いながら引き受けてしまうと、自分の負担が大きくなります。断れない性格は様々ですが、アダルトチルドレンも一要因です。

今回は、断れない性格の原因や心理、アダルトチルドレンとの関連、改善方法について解説します。

断れない性格とは

悩んでいる女性

断れない性格は受け身の親切でもあり、程度によっては他者の困り事を助け、信頼や好印象を得ることができます。

しかし、「本当は断りたいけれど断れない」性格だと、心身にストレスや負担がかかり疲れやすくなってしまいます。他者のお願いを聞ける面では長所にもなりますが、断れないと思う原因や心理によっては生きづらさにつながる可能性があるため、以下に紹介していきます。

断れない性格の原因

泣いている少女

断れない性格になる原因が明らかになっている訳ではありませんが、幼少期の家族関係は原因の1つと考えられます

たとえば、子どもの頃に親の言うことを聞くことで親の気分を安定させていたり、親や周りから価値観を押しつけられて自己主張ができなかったりすると、「断ってはいけない」という考えやパターンを学習するでしょう。

断れないとは、自己主張ができないことでもあります。自分の気持ちを伝えても聞き入れてもらえない体験を重ねると、「どうせ言っても無駄だ」と感じ、断ることを諦めてしまうこともあります。

他にも、親がイエスマンであり、断り方を知らずに育った場合や、自信のない気質から断れない性格になりやすいでしょう。

断れない性格の心理

階段で泣く女性

断れない性格の背景には、本当は断りたい気持ちがあるにも関わらず本心を言い出せない問題があります。断れない性格の心理もいくつか考えられるため紹介します。

(1)気の弱さ

性格特徴でもありますが、気が弱くて他者に自分の思いを言い出せない消極的な人は断れない場合が多いです。他者からの声掛けに対してプレッシャーを感じやすく、「断ったら責められるかも」と不安になりやすい面もあります。

(2)自己評価が低い

自己評価が低い人は、人からの頼みを断ることで「嫌われてしまうのではないか」と感じる傾向があります。また、断ることを悪いことだと感じ、他者に対して罪悪感をもつ場合もあります。

人の頼みを引き受けることで対人関係を維持しようとするため、不平等な関係に陥りやすいでしょう。

(3)人から良く思われたい

他者からの評価を気にして良く思われるために、人の頼みを聞き続ける心理も考えられます

自分に自信をもてず、他者から良い人と思われることで自己を保とうとし、見栄を張った引き受け方をしてしまうこともあるでしょう。

断れない性格の人の特徴

港と恋人

こうした断れない性格の人の特徴について仕事の面と恋愛の面について解説します。

(1)断れない性格の人の仕事

断れない性格の人は仕事をする上で重宝されることもあれば、反対にいいように使われてしまうこともあります。何か面倒くさい仕事やつまらない仕事を押し付けられてしまい、それを断れず、いやいやながらその仕事をしないといけない状況になることは多いでしょう。

そうしたことが繰り返されると、便利な人とレッテルと貼られ、なんでもかんでも押し付けられて、いいように使われてしまいます。それでも断れないので、悪循環のように繰り返されるでしょう。

(2)断れない性格の人の恋愛

断れない性格の人は恋愛でも様々な問題を抱えてしまうことになりかねません。恋愛は対等であることで円滑な関係が築けます。つまり、恋愛関係であっても、嫌なことは嫌という、できないことはできないという、ダメなことはダメと言わねばなりません。

しかし、断れない性格の人はパートナーのいうことを全部聞いてしまいます。それが行き過ぎると、無理が生じてきてしまいます。そうしたことが恋愛関係においてギクシャクしてしまうきっかけになるでしょう

また、もし仮にパートナーの性格が支配的だったり、自己愛的だったりした場合、断れない性格の人は支配され、搾取され、隷属的な関係になってしまいます。それは恋愛関係の基本である対等性は無くなってしまいます。

断れない性格とアダルトチルドレン

座っている少女

アダルトチルドレンとは幼少期の過酷な養育環境により心が傷つき、成人後にも自己評価の低下や対人関係の困難さ等の生きづらさを感じる人のことです。

アダルトチルドレンには、断れない性格に関連する特徴がいくつかあります

  • 自分で決断できない
  • 自分に自信がない
  • 対人不安が強く、否定されないように他者に従う
  • 他者からの評価を気にしすぎて過剰適応になる
  • 見捨てられ不安が強く、他者にしがみつく
  • 自分の感情が分からない

虐待や過干渉といった養育環境やいわゆる毒親との関わりが続くことで、自己決定や自分の気持ちを優先することが困難になってしまいます。小さい頃より親の反応に振り回されてしまうと、大人になっても他者の顔色を窺った行動をしやすいのです。

アダルトチルドレンの人は他者の機嫌を損ねないため、自分の心が傷つけられないよう守るために、断れない性格になっているかもしれません

アダルトチルドレンについての詳細は以下をご覧ください。

断れない性格の改善方法

会話する男性たち

断れない性格は程度の差はありますが、病気ではありません。アダルトチルドレンだとしても診断に至る障害ではないため、自らの対処である程度改善していくことが可能と言えます。

以下に、断れない性格を改善するための方法を紹介します。

(1)自己や状況を客観視する

断ると嫌われてしまうほど重要なお願いなのか、断ることで破綻してしまう関係性なのか、引き受けた内容は自分ができることなのか等を客観視することが大切です

頼み事を引き受ける無意識の癖がある場合、まずはその癖に気づきましょう。

(2)小さなことから断る体験を重ねる

自分が断っても代わりがいる場合や接客の声掛け等、断っても問題ない些細なことから成功体験を積みましょう

メールで断る、返事を保留にするといった対処も良い方法です。スモールステップで着実に断り方を身につけましょう。

(3)アサーショントレーニング

アサーションはお互いを尊重し合う自己表現方法です。

そもそも人には平等に自己主張する権利があるため、他者を傷つけない建設的な表現を身に着ける方法もあります。断るために客観的な状況の説明や、引き受けが可能な範囲を提案することで双方気持ちの良いやり取りを目指してみましょう

(4)カウンセリング

断れない性格から必要以上にストレスを抱えてしまって社会生活に支障をきたす場合は、医療機関やカウンセラーに相談してみましょう。カウンセラーと話し合い、自分自身のことを振り返る作業をすることで断れない性格を改善していきます。

カウンセリングとはどういうものかについては以下のページをご参照ください。

断れない性格についてのよくある質問


断れない性格の原因には、主に自己評価の低さや他者から良く思われたいという強い願望が関係しています。自己評価が低いと、他者の期待に応えることが自分の価値を証明する手段となり、頼みごとを断ることができなくなります。また、他者から嫌われたくないという恐れが強い場合、断ることによって相手を不快にさせるのではないかと心配し、結果的に断れない状態になります。さらに、感情を表現することが苦手であったり、自分の意見を言えない場合にも、このような性格が形成されることがあります。これらの要因が積み重なり、断れない性格が強くなることが多いです。


断れない性格の特徴は、以下のようなものがあります。まず、対立を避ける傾向が強いことです。このタイプの人は、他人との意見の食い違いや衝突を避けるために、相手の頼みを断ることができません。次に、良く思われたいという願望が強いことです。相手に好かれたくて頼みごとを断れない場合が多いです。さらに、自分のニーズよりも他人のニーズを優先する傾向もあります。自分の気持ちや都合を後回しにし、他人の要求を優先しすぎる結果、自己犠牲が続いてしまいます。これに加え、自己評価が低いために断れない場合もあります。他者に嫌われたくないという不安が強くなり、断れないことがよくあります。これらの特徴が複合的に絡み合い、断れない性格が成り立っています。


断れない性格を改善するためには、いくつかの方法を実践することが効果的です。まずは、自己評価を向上させることが重要です。自分自身を大切にし、他者の期待に過剰に応える必要はないと認識することが改善の第一歩となります。次に、断る練習をすることです。小さなことから始め、頼まれたことに対して適切に断る練習を積むことで、次第に断ることへの抵抗感を減らすことができます。さらに、自分のニーズを大切にすることも大切です。自分の気持ちや都合を優先することが、自分自身を守るために必要な行動です。そして、他者に頼ることを学ぶことも有効です。自分一人で抱え込むのではなく、適切なタイミングで周囲に頼ることで、他者との関係がより健康的なものになります。これらを実践することで、断れない性格を改善することが可能になります。


断れない性格が日常生活に支障をきたしている場合、治療が有益である場合があります。特に、過度に自己犠牲的な行動が続き、精神的・肉体的に疲弊してしまうことがあるため、専門家のサポートを受けることで、改善が見込めます。治療は主に、カウンセリングや心理療法を通じて行われ、自己評価を向上させたり、適切な自己主張の方法を学んだりすることが中心となります。カウンセリングでは、クライエントが自分の感情や考え方を理解し、他者との関係をより健康的に築けるようにサポートを受けることができます。また、自己犠牲的な行動の背後にある心理的な原因に対しても、治療を通じて解決策を見出すことができるでしょう。


断れない性格は、自己評価が低い人や他者から良く思われたいという願望が強い人に多く見られます。特に、自己肯定感が低い人は、他人の期待に応えなければならないというプレッシャーを感じやすく、頼みごとを断れない傾向があります。また、他者に嫌われたくないという恐れが強いため、頼まれたことを断ることができず、自分の意見を抑え込んでしまうことがよくあります。さらに、気が弱くて他者との対立を避けたがる人も、この性格になりやすいです。自分の思いを主張することが苦手であり、他者の要求に応じてしまう傾向があります。こうした性格は、他者との関係においてストレスを感じやすく、生活の中で困難を抱えることが多いです。


職場で断れない性格の人は、仕事の負担を過剰に抱え込むことが多く、結果としてストレスが蓄積していく可能性があります。他者からの頼みごとに応じ続けることで、自分の業務を後回しにしてしまい、業務の効率が低下することもあります。さらに、他者に過剰に依存されることがあり、チームワークにおいて不公平感が生まれる場合もあります。断れないことから、自分の意見や希望を職場で表現できず、上司や同僚との関係が不安定になることも考えられます。職場での円滑なコミュニケーションを保つためには、自分の意見や考えを適切に伝え、断るべきときには断ることが必要です。


断れない性格の人は、人間関係において自己犠牲的な行動を取ることが多いため、長期的に見ると精神的な負担が大きくなりがちです。他者の要求に応じ続けることで、自分の意見や感情を抑え込んでしまい、ストレスや不満が溜まりやすくなります。また、断れないことから他者に依存される関係が続き、健康的なバランスの取れた関係を築くことが難しくなることもあります。このような状況が続くと、クライエント自身が孤立感や不満を感じ、人間関係の中で疲弊してしまうことがあります。そのため、適切に自分の気持ちを伝え、断る力を養うことが重要です。


断れない性格の心理的背景には、過去の経験や育成環境が影響していることが多いです。例えば、過去に他者の期待に応えることで認められた経験があると、その後も他者の期待に応えようとする傾向が強くなります。また、厳しい家庭環境や支配的な親から育てられた場合、自己主張を控えめにするように育てられ、その結果として断れない性格が形成されることもあります。さらに、過去に断ったことで否定的な反応を受けた経験があると、今後も断ることに対して恐怖感を抱き、断れない性格が強くなることがあります。これらの心理的背景を理解し、改善に向けた対策を取ることが重要です。


自己改善の第一歩は、自分自身の感情やニーズを認識することです。自分の気持ちや思いを理解することで、他者の期待に振り回されることなく、自分の立場を守ることができます。次に、無理なく断るための方法を学ぶことです。断ることは自己主張の一部として重要であり、無理なく断る方法を身につけることが大切です。最後に、サポートを求めることです。自己改善には時間がかかるため、必要な時にカウンセリングやサポートを求めることが効果的です。


断れない性格を改善するためには、まず自分の価値を認識することが大切です。自分を大切にし、他者の期待に過度に応えなければならないわけではないという認識を持つことが最初のステップです。次に、断ることへの抵抗感を減らすために、小さなことから実践していくことが効果的です。例えば、身近な人や親しい友人に対して頼まれごとを断る練習を積み重ねることで、徐々に自信をつけていきます。また、自分のニーズを大切にし、他者に適切に頼ることも重要です。自分一人で全てを抱え込まず、他者と協力することで、人間関係がより健康的になります。

カウンセリングを受けたい

パソコンを見ている二人の女性

断れない性格についての原因や心理を解説しました。そして、これにはアダルトチルドレンとの深い関連があることを示しました。その上で、改善方法についても提示しました。断れないことが少しのことであれば問題はないでしょうが、生活に支障が出て、体調を崩すぐらいにまでなると改善に向けて行動する方が良いと思います。

(株)心理オフィスKではカウンセリングなどを通して、断れない性格やその改善方法について相談することができます。希望される方は以下のボタンからご連絡ください。