うつ病の症状や特徴
うつ病になると、気分の落ち込みなど精神症状、不眠や食欲低下などの身体症状、悲観的に考えてしまうなどの認知症状が出現します。また、希死念慮などが出現し、自殺に至ってしまうケースもあります。
ここではうつ病の症状や特徴について解説します。
目次
1.うつ病の症状
うつ病の典型的な症状には以下の3つがあります。
- 精神症状
- 身体症状
- 認知症状
(1)うつ病の精神症状
うつ病の精神症状とは精神面に現れる症状のことを言います。「うつ」という言葉から連想するように、気分が落ち込んだり、意欲が低下したりといったうつ病を直接イメージのしやすい症状です。その他に以下のような症状もあります。
- 気分の低下
- 意欲の低下
- 気持ちがのらない
- 何事も面倒くさく感じる
- 好きだったものにも興味を感じない
- イライラしたりする
- 悲しくなる
- 不安になる
(2)うつ病の身体症状
うつ病になると様々な身体症状が現れます。うつ病というと気分や感情の障害と思われがちですが、意外と身体面に症状が現れたりします。うつ病の身体症状は以下のリストにあります。
- 不眠
- 食欲低下
- 頭痛や腹痛
- 便秘や下痢
- 疲労感や倦怠感
- 性欲の低下
ちなみに、この身体症状が精神症状よりも強く出ているとうつ病となかなか分かりません。しかし、よく調べてみるとうつ病であると分かるという点から、仮面うつ病と言われたりすることもあります。
(3)うつ病の認知症状
認知とは思考や考え方のことです。うつ病になるとこの認知にも症状があらわれます。
- 悲観的な思考
- 自罰的になる
- 自己否定する
- 判断や決断ができない
- 反芻思考(同じことを何度も繰り返し考えてしまう)
- 希死念慮(死にたいと考える)
2.うつ病の特徴
(1)自殺
うつ病になると気持ちが落ち込み、自罰的になり、何事にも悲観的になってしまいます。そうしたことから、希死念慮という死にたい思いが強く出現します。そして、それによって自殺に至ってしまう場合も少なくありません。
うつ病が重度になると行動そのものができなくなるので、自殺するエネルギーもなくなってしまいます。しかし、うつ病になり始めた時や、回復しはじめた時には自殺行動をするだけのエネルギーが戻ってくるので、そうした時に自殺が起こりやすいと言われています。
自殺は本人の意思ではなく、うつ病という病気がさせてしまう行動であり、症状です。そのため、うつ病の自殺はどのような手段を使っても止める必要があります。
(2)休学や休職
うつ病になると気分が落ち込み、疲労感のため動くことができなくなってしまいます。それでも無理して学校に行ったり、会社に行ったりしてもパフォーマンスが低下して、思うような成績を出せないですし、さらにうつ病を悪化させてしまうことがあります。
そのため、医師に診断書を書いてもらい、学校を休学したり、会社を休職したりすることになります。うつ病の人は性格が真面目なので、休学や休職はとても悪いことをしているように、もしくはサボっているように考えてしまう場合もあります。しかし、休学や休職は必要な休養です。これによってうつ病は良くなる可能性があるので、治療上は必要になってきます。
(3)うつ病の波
うつ病には波があります。つまり、良くなったり、悪くなったりといったことを繰り返します。元気な期間がしばらく続いていたかと思えば、ちょっとしたきっかけでうつ病が再発したりします。
ですので、うつ病の症状が消失して、治ったと思っても油断せず、生活環境を整え、あまり無茶はせず、日常生活のストレスを避けたり発散したりするという工夫は継続的に行う必要があります。また、うつ病になる前兆のようなものがあった時には、いつも以上にゆっくりとした生活にしたり、早めに医師や臨床心理士に相談に行くということも良いでしょう。
3.うつ病についてのトピック
4.うつ病のカウンセリングを受けたい
うつ病は苦痛が強い精神障害・精神疾患ですが、適切な服薬治療やカウンセリング(認知行動療法)などで改善します。当オフィスでは認知行動療法やカウンセリングを行っておりますので、希望の方は以下からお申し込みください。