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反応性愛着障害とは

ここでは反応性愛着障害の特徴や原因、治療法などについて解説します。

1.反応性愛着障害とは

叱られる子ども

反応性愛着障害とは愛着(アタッチメント)の問題から、対人接触に偏りや拒否が出てくることです。人への関心が薄く、人との関係を求めることなく、一人を好みます。そして、人の手助けが必要な時であっても、人と接触することを避けようとします。

不安や苦痛を感じた時、通常であれば保護者や頼れる人に愛着を示し、保護を求め、接触しようと試みます。しかし、反応性愛着障害では、そうした努力はしないばかりか、その苦痛を表現することもあまりしません。接触を試みることはせず、感情や情動の表現は非常に少なく、時には全く無反応であることもあります

一人になっても周りに対して無関心で、もくもくと一人遊びをし続けます。また迷子になったり、置いてきぼりにされても泣いたり、探し回ったりすることもせず、ただぼんやりしているだけのことが多いです。

2.反応性愛着障害と間違われやすい障害

授業を受ける少年

自閉スペクトラム症(ASD)では、他者に対する無関心や社会的交流の乏しさ、対人関係の苦手さなどが顕著にみられます。こうしたことは反応性愛着障害の症状と非常に似通っており、判別は困難な場合もあります。判別の目安としては、生育歴の詳細な聴取を行い、興味の限局や強迫的なこだわりなどの有無などがあるでしょう。

自閉スペクトラム症についての詳細は以下のページをご参照ください。

3.反応性愛着障害の原因

ふさぎこむ母親と寝転ぶ子ども

反応性愛着障害の原因となりうるものは多数あります。

  • 養育環境の不十分さ
  • 養育者との接触の少なさ
  • 両親の不仲
  • 両親の離婚
  • 養育者との早期の離別
  • 養育者との早期の死別
  • 兄弟姉妹の間の極端な養育上の差別
  • 称賛や褒めるなどの極端な少なさ

上記のようなことなどが愛着障害の原因と言われています。つまり、生得的・遺伝的な要因ではなく、環境的な要因が強く影響していることは明白です。

また、この中でも反応性愛着障害の場合には、学習性無気力が関係していると言われています。何度も頑張っても良い反応が得られないとやる気をなくし、無気力になるというものです。反応性愛着障害は何度も養育者に対して愛着(アタッチメント)を向けても、養育者から適切な愛着を返してくれない時、幼児は諦め、やる気をなくし、無気力になってしまいます。それが反応性愛着障害の症状となってしまいます。

4.反応性愛着障害の相談と治療

相談に乗る女医

(1)子どもに対して

反応性愛着障害の子どもと接しても、こちらを無視して、一人で遊んだりすること局面が多いかもしれません。そうした時には、過度ではない程度に、話しかけたり、関わったり、横から遊びを手助けしたりすると良いでしょう。

はじめはそれでも無関心かもしれませんが、徐々にそれを続けていくことにより、関心を向けてくれるようになるでしょう。つまり、子どもは徐々に反応のある生きた人間として見てくれるようになります。

また、当然ですが、安全基地としての役割を担い、安全や安心を保証し、何をやっても大丈夫という感覚を持ってもらうように援助していきます

(2)親に対して

反応性愛着障害の子どもを持つ親はどちらかというと、子どもに関心をあまり向けず、関わり方も少なかったりします。

こうした親の姿勢を咎めることはほとんどが効果がありません。それよりも、親の姿勢や態度、行動を一度は承認し、そうなっている理由や事情を理解することが必要です。もしかしたら、親自身がその親から同じような養育を受けてきたことが原因になっていることもあるかもしれません

その上で、子どもと親との関係性やどういったことが必要になってくるのかを親が受け取れる範囲で説明し、親自身の行動を増やしていけるように援助していきます。その際、できなかったことを責めるのではなく、小さくても出来たことを称賛し、その行動が良い結果になっていることを逐一伝えていくと良いでしょう。

こうした積み重ねが親の行動を変化させ、子どもに対して少し積極的になっていくことができます

5.愛着障害についてのトピック

愛着障害についてのいくつかのトピックです。さらに詳細に知りたい方は以下をご覧ください。

6.反応性愛着障害について相談する

カウンセラーに相談する男性

反応性愛着障害についての解説をしました。こうした問題があると、人間関係が非常に難しくなったり、生活を送ることが困難になってしまったりします。愛着障害について相談したり、カウンセリングを受けたりすることで、生活や人間関係が少し楽になります。

カウンセリングや相談をご希望の方は以下からお申し込みください。