HSPと間違われやすい精神障害や精神疾患
1.HSPと間違われやすい精神障害や精神疾患
HSPと間違われやすい精神障害や精神疾患にはいくつかあります。ここでは、以下の4つについて説明します。
(1)発達障害
発達障害には自閉スペクトラム症とADHDなどの診断があります。
自閉スペクトラム症には感覚過敏の問題があり、些細な刺激を処理することができずパニックになったりします。また、強いこだわりがあるので、それらが深く物事を考えているように見えることもあります。そうしたところがHSPと非常に似通っているところです。
ADHDは注意がそれてしまいがちで、ちょっとした刺激に翻弄されてしまうことが多くあります。そして、何の考えもなしにパッと行動に移してしまいがちです。こうしたところがHSPと混同されやすいところです。
発達障害はこうしたように過敏性以外にもコミュニケーションの問題や社会性の問題、注意集中の問題があるので、この部分の対処や対応、カウンセリングが必要になります。刺激を避けるだけではなく、発達障害を対象にした訓練や療育が必要になるので、HSPと診断してしまうと、まずいことになってしまいます。
こうした発達障害の詳しくは下記のリンクを参照してください。
(2)不安障害
不安障害は過度な不安とそれによる不適切な行動をしてしまうという特徴があります。不安が強いため、些細な事柄にも過敏に反応してしまいます。過敏さや敏感さというところで非常に似ているといえるでしょう。
不安障害は薬物療法や非合理的な認知の修正などの治療が必要になります。であるにも関わらず、HSPと診断してしまうと、こうした必要な治療が受けられなくなるのは問題かもしれません。
具体的にカウンセリングでは認知行動療法などを用いて、認知の修正などに取り組みます。
不安障害について詳しく知りたい方は下記のページを参照してください。
(3)愛着障害
愛着障害は幼少期の愛情形成の時期に課題があり、そのことによって人の言動に左右され、過敏に反応してしまいます。その反応の仕方がHSPと似ています。
愛着障害と診断された人は、良くも悪くも人との関係を気にしてしまったり、人を求めてしまったりします。それをある程度は許容しつつ、関係に巻き込まれないようにする必要があります。愛着障害であるにも関わらず、HSPと診断してしまうと、こうした微妙な関係を取り扱うことができなくなってしまいます。
愛着障害のカウンセリングでは愛情にまつわる葛藤やトラブルについて話し合って、折り合いをつけていくことになるでしょう。
愛着障害についての詳細は下記をご覧ください。
(4)境界性パーソナリティ障害
パーソナリティ障害にもいくつかの分類があり、境界性、自己愛性、演技性などあります。いずれもパーソナリティやそれに伴う行動や対人関係の歪みにより、問題が発生します。
境界性パーソナリティ障害にも過敏性があります。特に他者との関係の中で非常に敏感になり、被害的になり、それによって感情が高まってしまいます。そして、時には人を巻き込んでしまうこともあります。こうしたところにHSPとの重複が見られます。
境界性パーソナリティ障害と診断された人は、他者との関係性に問題が生じてきます。そのため、関係性がこじれないように配慮する必要があります。HSPと診断してしまうと、そうした関係性への配慮が行き届かなくなってしまい、パーソナリティ障害を悪化させてしまうことになります。
境界性パーソナリティ障害のカウンセリングでは人との関係性に焦点を当て、どのように距離を取るのか、付き合うのかをテーマにして、取り組むことが多いかもしれません。
境界性パーソナリティ障害についての詳しいことは下記を参照してください。
2.HSPについてのトピック
HSPについてのいくつかのトピックです。HSPについてさらに詳細に知りたい方は以下をご覧ください。
3.HSPについてのカウンセリングを受けたい
HSPに間違われやすい精神障害がいくつかあり、その中の4つについて解説しました。誤診があると、クライエントにとっては非常に不利益になってしまいます。そのため、正確な見立てや診断が必要になります。
当オフィスではカウンセリングだけではなく、心理検査なども行っており、HSPの問題についても対応しています。希望者は以下からお申し込みください。