トラウマの症状と特徴
この記事ではトラウマの症状や特徴について解説します。
1.トラウマの症状
トラウマ体験した後、様々な症状がみられることがあります。それが以下です。
症状 | 説明 |
---|---|
侵入体験 | トラウマ場面を急に思い出してしまうこと。フラッシュバックとも言います |
過覚醒 | 自律神経の内、交感神経が過剰に高くなること。心臓動悸、口の渇き、頭痛、腹痛、吐き気、不眠、不安、過呼吸などがあります |
回避 | トラウマに遭遇した場所や場面に近づかない。トラウマを想起するような出来事を避けること |
麻痺 | 感情が死んだように凍り付く。何も感じなくなる。意識が遠くなる |
否定的な思考 | 悪いことばかりを考える。過剰に自分を責める |
こうした症状がトラウマに遭遇した直後から起こることもありますし、数ヶ月・数年後に突然起こる場合もあります。
そして、こうした症状が一定以上出現し、かつ一定期間以上続き、日常生活に支障をきたしてしまうと、PTSD(心的外傷後ストレス障害)という診断がつきます。過去に阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、東日本大震災などをきっかけにトラウマが知られるようになったので、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
阪神淡路大震災によって倒壊した高速道路(時事通信)
2.トラウマの特徴
また、こうした症状以外にも、パニック障害や強迫性障害、社交不安障害などの不安障害になったりすることもあります。さらに、ギャンブル依存症やアルコール依存症などの依存症になったりすることもあります。つまり、不安障害や依存症の原因にトラウマが関係しているということです。この場合、トラウマという視点が抜けたままで、その病気の治療をしたとしてもうまく行かないことがあるでしょう。
補足ですが、このようなトラウマによりPTSDになってしまったとしても、四六時中ずっと症状が出ているわけではありません。しばしば、周りの人には何とも問題があるようには見えないように振る舞える(もしくは振る舞ってしまう)こともあります。しかし、心の中ではトラウマに関連した非常な苦痛を抱えたままであることがほとんどです。このことから、周囲から「平気だったんだ」「もう治った」と誤解されたり、理解されなかったりすることも多々あるようです。
そして、ストレスなどの負荷が急にかかった時に、急激にトラウマの症状が出てきてしまいます。フラッシュバックなどはその典型です。そのため、ストレスを溜めないような生活や行動が必要になってきます。
ちなみに、実際にトラウマとなりうる出来事としては以下のようなことがあります。それぞれの詳しいことはリンク先で解説しています。
3.トラウマについてのトピック
4.トラウマのカウンセリングを受けたい
トラウマの非常に苦痛な体験や症状ですが、適切な治療やカウンセリングを受けることで改善します。当オフィスでトラウマ治療やカウンセリングを希望される方は以下からお申し込みください。