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引きこもりの心理について

この記事では引きこもりの心理について解説していきます。

引きこもりの方に共通する心理がありますが、全てに当てはまるということはありません。引きこもりを理解する一つの手がかりとして理解していただければと思います。

1.引きこもり当事者の心理

引きこもりについて、当人は平然としているように見えたり、一見してゲームを楽しんでいるようにも見えます。しかし、ほとんどの場合は、このような引きこもりの状態を当人もよく思っていないことが多いようです。そして、ゲームなどを楽しんでやっているというよりは、何もすることがないので時間を潰すためであったりします。もしくは引きこもっていることに対する強烈な罪悪感や自責感を感じなくさせるためにゲームに没頭しているということもあるようです

そして、社会に出たい思いはあるが、どうすれば分からないのです。そして、もし仮に社会に出たときに強い傷つきや屈辱感を感じてしまうことを恐れて、結果的に身を守るために自宅・自室に引きこもざるをえなくなっているのです。

しかし、一方で引きこもりの方もこうした状況に焦りや不安を感じています。その焦りや不安をごまかしたり、感じないようにしたりするために、ゲームやネットに没頭してしまいます。もしくは、全ての原因は親や家族にあると責めたりします。こうしたことで引きこもりの方は焦りや不安を無かったことにしようとするのです。

引きこもりも様々ですが、多くは非常に強い万能感とナルシシズムがあります。しかし、社会や他者と接することでその万能感が打ち砕かれ、ナルシシズムが傷つくことに恐怖します。そのため、内的にも外的にもひきこもって防衛しようとします。

こうしたことから彼らと接すると非常に尊大であり、反撃しないと確信する他者(多くは親)に対して過度に攻撃的になったり、支配的になったりします。普段は温厚でも、いざ周囲が社会に出そうとする動きを見せるや否や、彼らは攻撃するか、もしくは自室に退却してしまいます。

2.引きこもりの家族の心理

引きこもりの方に社会に出たり、学校に行ったり、仕事を見つけたりするように言うと、引きこもりの方は激怒したりすることが多いです。そのため、ご家族にとっては波風が立つことは非常に困ることなので、引きこもりの方を腫れ物にさわるがごとくに扱い、機嫌を損ねないように細心の注意を払おうとされます。しかし、そうした配慮がさらに引きこもりを助長させてしまいます

ご家族としてはこうした状況はとても苦しいので、宗教や違法業者に救いを求めてしまうことがあるかもしれません。しかし、それによって事態は悪くなることはあっても、良い方向に向かうことはあまりありません。

さらに、家族の中に引きこもりの方がいることは恥ずかしい、と感じてしまうご家族もいるでしょう。そのため、家族の中に引きこもりの方がいることを近所や親戚には内緒にしてしまうことがあります。そのことで、一時的には恥ずかしさを感じなくても済むのですが、人に言えない秘密を抱えていると、人と親密な感覚を持つことができず、人の接触を避けてしまいます。結果的に、引きこもりの方の家族も、引きこもりのような状態になってしまうことも稀ではありません。

こうして引きこもりの方とその家族は社会の中から孤立していってしまうのです

3.ひきこもり度診断テスト

引きこもりの程度や状態、心理を判定するための心理テストがあります。

まず、九州大学が発表した「HQ-25M」という「引きこもり度」を診断するツールがあります。直近1か月の様子について、25の設問に答えることで引きこもり度を測ります。

日本語版HQ-25M(一ヶ月のひきこもり度評価 pdf)

「九州大学ひきこもり研究ラボ」が一般向けに作成した、インターネットを使った診断ツールもあります。直近6か月について59の設問に答えてボタンを押すと、その場で結果が分かるツールです。

ひきこもり度チェック

4.引きこもりについてのコラム

引きこもりについてのいくつかのトピックを紹介します。さらに詳しく引きこもりについて知りたい方はご覧ください。

5.カウンセリングを受けたい

引きこもりの方やその家族に対するカウンセリングを当オフィスでは行っております。対面でのカウンセリングが難しい場合には、電話やオンラインでもカウンセリングを行っています。引きこもり当事者の方が来られなくても、家族だけでの相談も受け付けています。

ご希望の方は以下の申し込みフォームからお申し込みください。