概要
心理職など対人援助職を対象にした動機づけ面接についてのセミナーです。
動機づけ面接(motivational interviewing)は、変化に対する動機づけと自己決定を強化するための対話アプローチです。変化に対する両価性、すなわち、「行動を変えたい、でも今の状態を続けたい」という日常的によくある課題を扱うカウンセリングです。動機づけ面接は、アルコール依存や薬物乱用の問題を持つ方へのアプローチとして始まり、現在では禁煙や生活習慣病、教育、社会福祉、司法矯正領域など活用場面は拡大しています。
本セミナーでは、動機づけ面接の精神、中核的スキル、面接のプロセスについて取り上げます。講義、リアルプレイ、ロールプレイをとおして、実際の臨床場面で動機づけ面接ができるように進行します。
本セミナーで学べること
- アディクションについての基礎知識
- 動機づけ面接の精神(PACE)
- 動機づけ面接の中核的スキル(OARS)
- 動機づけ面接のプロセス
- プロセスごとの面接の進め方 等々
講師

- 所属:伊勢カウンセリングオフィス、東洋英和女学院大学人間科学部非常勤講師、三重県立桑名高等学校衛生看護科非常勤講師、東京都立大学大学院博士後期課程在学
- 資格:臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士、等
- 所属学会・研究会:Motivational Interviewing Network of Trainers(MINT)、日本動機づけ面接協会、寛容と連携の日本動機づけ面接学会(JaSMINe)(理事)、日本認知・行動療法学会、MI-CBT研究会、他
- 研究テーマ:渇望の維持メカニズム、渇望に対する干渉ベースの介入、動機づけ面接へのイメージの活用
- 経歴:東京学芸大学大学院修了。医療法人社団光生会陵南診療所にて依存症のカウンセリング・集団療法に従事後、相模原市役所に社会福祉職(後に心理職)として入庁、保健所、保健福祉施設設置準備課、精神保健福祉センター、子育て支援センター、児童相談所にて勤務。2023年より現職。

- 所属:札幌刑務支所
- 資格:公認心理師
- 所属学会・研究会:MINT(Motivational Interviewing Network of Trainers)、日本動機づけ面接協会、寛容と連携の日本動機づけ面接学会(JaSMINe)(常任理事)、ACT-Japan、日本矯正教育学会、MI-CBT研究会、北海道MI道場、他
- 経歴:少年院と少年鑑別所において、法務教官として17年間勤務し、薬物依存や性非行、生命犯の少年らを多く受け持った。札幌刑務所に異動後は性犯罪再犯防止指導や薬物、アルコールなどのプログラムを担当。現在は支所において女子受刑者と関わっている。第5種少年院における保護観察復帰プログラムとして、動機づけ面接の理論を取り入れた「RISE」を開発。矯正職員を対象とした研修は延べ80回を超えているほか、家庭裁判所調査官や精神科クリニックのスタッフなどにもMIのトレーニングを行っている。寛容と連携の日本動機づけ面接学会(JaSMINe)が主宰する指導者研修(トレーナー研修)でコ・トレーナーを務めた。
- 著作・論文:矯正職員のための動機づけ面接(2017、矯正協会)、矯正職員のための動機づけ面接(実践編)(2022、矯正協会)、改善指導における動機づけ面接と認知行動療法の統合に関する検討(2023、日本矯正教育学会)
セミナーの紹介
配布資料の一部
セミナーの様子の一部
動画の内容
本セミナーでは、伊勢カウンセリングオフィスの西村誠先生と、公認心理師の中村英司先生を講師にお迎えし、アディクション支援における動機づけ面接(Motivational Interviewing:MI)の考え方と実践について、基礎から具体的な面接技法までを取り上げています。動機づけ面接は、「変わりたいけれど、今のままでもいたい」という変化への両価性を丁寧に扱い、本人がもともと持っている変化への動機や力を引き出していく対話のアプローチです。
アディクションでは、アルコールや薬物、ギャンブル、ゲームなどによって生活や健康、人間関係に問題が生じていても、その行動を簡単にはやめられないことがあります。本セミナーでは、渇望、耐性、離脱、コントロールの困難といったアディクションの基礎知識を整理するとともに、「本人の意志が弱い」「だらしがない」といった見方ではなく、症状とその人自身を分けて理解し、再使用を繰り返しながら回復していく可能性を支える視点を解説しています。
「これだけ困ったのだから、もうやめるだろう」「正しいことを説明すれば変わるはず」と考えても、必ずしも人は変化しません。支援者が良かれと思って説得や助言を急ぐほど、クライエントが反発したり、自分が変わらない理由を語ったりすることもあります。動機づけ面接では、こうした「間違い指摘反射」に注意しながら、支援者が答えを押しつけるのではなく、クライエント自身の「変わりたい」という言葉を引き出していきます。
その基本姿勢として、「パートナーシップ」「受容」「思いやり」「引き出す」というPACEを紹介します。クライエントを一方的に指導するのではなく、対等な協働関係をつくり、その人の自律性や価値観を尊重しながら、本人の中にある変化への理由や可能性を一緒に探していく姿勢を具体的に学びます。
具体的な面接技法としては、OARSと呼ばれる「開かれた質問」「是認」「聞き返し」「要約」を取り上げます。特に動機づけ面接の中心となる「聞き返し」について、単に相手の言葉を繰り返すだけでなく、その背景にある感情や価値観まで丁寧に言葉にして返す方法を解説しています。クライエントが「自分のことを理解してもらえている」と感じられる関係を築きながら、変化に向かう発言である「チェンジトーク」を見つけ、育てていく方法を紹介します。
さらに、動機づけ面接の流れを「関わる」「フォーカスする」「引き出す」「計画する」という4つのプロセスに整理します。まず信頼関係をつくり、何について話し合うのかを明確にし、本人の中から変化への動機を引き出し、最終的に具体的な行動計画へとつなげていきます。どの段階で何を優先し、どのような言葉を用いるのかを実際の面接をイメージしながら理解できる内容です。
動機づけ面接は、アルコール・薬物・ギャンブルなどのアディクション支援から発展してきましたが、現在では禁煙、生活習慣、医療、教育、福祉、司法・矯正など幅広い領域で活用されています。「変わる必要があるのに本人にその気がない」「説得するとかえって抵抗される」「本人の主体性を尊重しながら変化を支えたい」と感じる対人援助職の方に、日々の面接に活かせる具体的な視点と技法を提供するセミナーとなっています。
収録時間
約5時間(グループワーク含む)
オンデマンド視聴期間
無期限
参加費
5,500円
- 体調不良、急用、家庭の用事など個人的な理由であってもキャンセルの場合には返金します。
- 支払い方法はクレジットカード、コンビニ払い、銀行振込、ペイジー(Pay-Easy)等があります。
- 自治体などで請求書払いが必要な方はこちらの【請求書払いの申し込みフォーム】からご連絡ください。
オンデマンドの視聴
オンデマンド視聴はVimeoを用いています。視聴可能かどうかはこのテスト視聴のページをご覧ください。映像と音声がうまく再生できていればオンデマンドは視聴可能です。
参加資格
臨床心理士、公認心理師、医師、心理職、カウンセラー、精神保健福祉士、社会福祉士、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、看護師、保育士、教師などの資格をもつ対人援助の専門家、大学院生、一般の方など。
アディクションや動機づけ面接などに興味を持っていればどなたでも参加可能です。
臨床心理士更新ポイント
本セミナーは、ライブ配信・オンデマンド視聴のいずれも、臨床心理士資格更新における2条(4)の項目(2ポイント)に関する研修機会として取り扱っています。資格更新に必要な参加証明等の手続きについては、受講された臨床心理士の方へご案内します。
申し込み期日
なし
参加方法
- 下の「セミナーに参加する」ボタンを押す
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- 名前、所属、メールアドレス、資格を記入し、支払い方法を選択する
- 選択した支払方法に従ってお支払いをする
- メールが届いたら、その中に記載された視聴案内のPDFファイルをダウンロードする


