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フロイトのシュレーバー症例からカウンセリングを考える

人間的な触れ合い

カウンセリングの中でしばしば見られる主に統合失調症のクライエントさんの話される妄想について、どう理解すればよいのかについて、シュレーバー症例から考えました。

1.シュレーバーは被虐待児

精神分析家のフロイトのシュレーバー症例を必要あって再読。同時にシュレーバーの父親の矯正器具についても研究本であたる。シュレーバーの父親は子供の姿勢を矯正し、発達を促すということで、身体を固定する器具を子供に装着してたよう。これは今だったら虐待と言っても良さそうに思える。

フロイトも精神分析しているが、シュレーバーの妄想には、そうした父親の矯正器具らしきものや、父親=神として登場している。虐待を受ければシュレーバーのように必ず統合失調症になる、ということではないが、心身に深刻な損傷を与えることは疑問の余地はないだろう。

虐待については下記をご覧ください。詳細に書いています。

虐待サバイバーのカウンセリング・相談
虐待を受けた方が回復・克服していくためのカウンセリングを当オフィスで受けることができます。乳幼児期・児童期に虐待を受けた人が生命を落とさず、無事に成人した人を虐待サバイバーと呼びます。虐待を生き延びた人という意味です。しかし、虐待サバイバーはさまざまな問題や障害にみまわれることが多いです。ここでは、虐待サバイバーについて、原因、種類、定義、対応、治療、カウンセリングなどについて解説します。

2.統合失調症という診断

シュレーバーはおそらく統合失調症であろうとは思うし、幼少期のことが妄想体系に発現するとは言っても、それが直接治療に役立てることが出来るかどうかは不明。今なら、投薬して、必要であれば入院して、さらにリハビリして、という通常の治療コースに乗るだけだろう。

3.妄想の意味

妄想を過度に取り上げて助長することは戒めねばならない。ただ、この妄想は症状というだけではなく、その人の人生やこれまでの体験経験に深く根ざしたものであるかもしれない。だとすると、妄想の中にその人らしさや人格、人間性を垣間見ることもあるかもしれない。

つまり、人間との触れ合いと出会いの可能性があり、人間の尊厳と畏怖を見出せても良いのかもしれない。我々はどうしても、統合失調症の誰それという病気を主軸にした捉え方と関わりをしてしまいがちである。しかし、病気は置いておいて、その人との出会いを大切にする観点は大切にしておきたい。

【執筆者情報】

  • 北川 清一郎
  • 資格:臨床心理士、公認心理師、日本精神分析学会認定心理療法士など
  • 所属学会:日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本EMDR学会、日本臨床心理士会、日本公認心理師協会など
  • 役職:神奈川県臨床心理士会代議員、日本臨床心理士会委員などを歴任
  • 経歴:精神科や心療内科、教育センター、児童相談所、就労支援施設などでの臨床経験は約20年になる。また、臨床心理系の大学などでの非常勤講師を歴任。執筆した論文は多数。メディアや雑誌での出演経験も豊富。
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