眞子さま「複雑性PTSD」 精神的苦痛大きいと宮内庁
眞子さま「複雑性PTSD」 精神的苦痛大きいと宮内庁(日本経済新聞)
宮内庁は1日、秋篠宮家の長女、眞子さま(29)が「複雑性心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と診断されたことを明らかにした。小室圭さん(29)との結婚を巡り、4年近くにわたって続いた批判が、心を深く傷つける結果となったとしている。祝福にあふれた結婚発表となるはずの記者会見は、眞子さまの病状説明の場となった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE016980R01C21A0000000/
皇室の眞子様が複雑性PTSDだと診断されたと宮内庁から会見で発表されました。連日の皇室についての報道やSNSなどからのバッシングなど、私も非常に心を痛めています。
さて、複雑性PTSDという診断をした医師によると、以下のような説明をしているようです。
「長期にわたり誹謗中傷を体験された結果、複雑性PTSDと診断される状態になっておられる」と述べた。複雑性PTSDについて、秋山氏は「言葉の暴力、例えば、ネット上の攻撃や、いじめ、ハラスメントなどでも起こる」と説明。眞子さまについては「誹謗中傷と感じられる出来事が、長期的に反復され、逃れることができないという体験をされた」として、日常的に非常な苦痛を感じられていると指摘した。
秋山氏は眞子さまが「ご自分を価値がないものと考えられたり、感情が揺さぶられたり、以前に比べると他の人との関係を避けてしまうことがおありになったようだ」とも述べた。「特定の文字を見ると、恐怖感がフラッシュバックする」「人生が壊されるという恐怖感が持続する」といった症状を列挙した。
複雑性PTSDについては、以下のページに詳しく書きました。
詳しくは参照してもらいたいですが、確かに複雑性PTSDの場合には長期にわたるトラウマによってフラッシュバックなど症状が生じる障害です。
眞子様の場合、DSM-5に規定されているように「 心的外傷的出来事の強い不快感をいだく細部に、繰り返しまたは極端に曝露される経験をする」に該当はするかとは思います。しかし、複雑性PTSDにはこうしたトラウマが長期的であり、反復的でもあることが条件となっています。特に長期的・反復的というには小児期における虐待などが想定されているのですが、それは時には数年単位にわたるものです。
そうすると、眞子様の場合の報道やSNSのバッシングはトラウマではあるかもしれないですが、長期的・反復的といえるかどうかはやや疑問でもあります。
さらに、複雑性PTSDにはPTSDの3つの症状(フラッシュバック、過覚醒、回避/麻痺)以外に、自己否定や対人関係の障害、感情コントロールの障害といった自己組織化の障害があることが条件となっています。報道だけでは何とも分からないですが、こうした部分が眞子様の場合にはあるかどうかも疑問になってきます。
これらのことから眞子様が複雑性PTSDであるかどうかは疑問の余地はありますが、ただ、私が直接面談したわけでもないので、想像にしかすぎません。
眞子様が複雑性PTSDかどうかは別としても、非常に苦しい状況にはおられますし、日常生活に支障がでているのであれば、治療と療養は必要かと思います。
眞子様の一日でも早いご回復をお祈り申し上げます。
また、こうしたP複雑性PTSDに苦しまれている方は非常に多いかと思います。もしこうした複雑性PTSDから回復したいと思われている方は(株)心理オフィスKにご相談ください。