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ソーシャルスキルトレーニング

人との距離は遠くもなく近くもなく

本ページでは、ソーシャルスキルトレーニングについて、その定義、手順、効果やその対象まで詳しく解説しています。ソーシャルスキルトレーニングに興味のある方、対人関係がうまくいかないと悩まれている方のお役に立つことができれば幸いです。

ソーシャルスキルトレーニングとは

窓の外を見ている白い女性ソーシャルスキルトレーニングとは社会技能訓練と訳され、主にコミュニケーションの技能を社会技能と設定し、それを訓練していく認知行動療法の中の一つの技法・介入法です。ソーシャルスキルトレーニングではモデリング(観察学習)に重視しています。人間は直接的に自分自身が経験したことからではなくても、他の人の行動や仮の場面などからも学習をすることができます。実際の場面で適切な行動をとることができるように、ソーシャルスキルトレーニングでは、モデリングやロールプレイを通し、さまざまな対人関係上のスキルを習得していきます。

このソーシャルスキルトレーニングはグループで行うこともありますが、1対1の個別で行うこともできます。対象者の規模によって選択が可能です。

また、ソーシャルスキルトレーニングは主に発症予防や再発防止、二次障害の防止の観点で用いられています。症状そのものを治したり抑えたりするのではなく、その人が円滑に社会生活を過ごせるようになるためのトレーニングと位置づけることができます。

ソーシャルスキルトレーニングの目的・効果は主に次の4つにまとめることができます。ソーシャルスキルトレーニングを実施するうえで、このような効果があるというビジョンをもって取り組むことが大切です。

  • コミュニケーションを円滑におこなえるようになる
  • 人間関係が円滑になる
  • ストレスへの対処、問題解決ができる
  • QOL(生活の質)をあげる

ちなみにソーシャルスキルトレーニングは認知行動療法の技法の一つです。認知行動療法については以下のページをご覧ください。

よくある相談の例(モデルケース)

20歳代 男性

Aさんは20歳代の男性で、大学を卒業後、一般企業に就職したものの、職場での人間関係がうまくいかず、半年ほどで退職した。上司からは「報告が遅い」「表情が硬くて何を考えているかわからない」と指摘され、同僚から孤立することも多かった。本人は「自分では普通に話しているのに、なぜか誤解される」と困惑していた。幼少期から一人遊びを好み、集団活動では浮いてしまうことが多かったが、学業成績は優秀であった。精神科で自閉スペクトラム症傾向を指摘され、対人スキルの改善を目的にカウンセリングを開始した。

初期の段階では、Aさんの困りごちの具体的な場面を丁寧に聞き取り、社会的スキルのどの部分に課題があるかを整理した。「相手の話を遮ってしまう」「話題を一方的に続けてしまう」「冗談を真に受ける」など、社会的文脈の読み取りに苦手さがあることが明らかになった。そこで、SST(ソーシャルスキルトレーニング)の基本手順に沿い、「あいさつ」「依頼」「断り方」「雑談」「報連相」など、日常的なテーマを設定して練習を重ねた。

トレーニングでは、まずロールプレイを通じて具体的な言動を観察し、カウンセラーから「良かった点」と「改善点」のフィードバックを行った。Aさんは最初、目を合わせることに強い緊張を感じていたが、「相手の眉間を見る」などの代替行動を練習し、徐々に自然な視線交流ができるようになった。また、「報連相」のスキルでは、「相手が忙しそうな時はどう声をかけるか」という状況判断を取り入れ、タイミングの見極め方を繰り返し練習した。

中期以降は、職場復帰を視野に入れた実践的なSSTへと進んだ。実際の職場でのコミュニケーション場面を再現し、困った時の対処スクリプトを作成。さらに、感情コントロールの要素を取り入れ、緊張や不安を和らげるリラクゼーション技法も並行して実施した。

1年半を経過する頃には、Aさんは「相手の表情を見ながら話せるようになった」「断っても嫌われるわけではない」と実感できるようになり、再就職後も安定した人間関係を築けている。現在も月1回のフォローアップを続け、スキルの維持と職場適応を支援している。

ソーシャルスキルトレーニングの対象

駅のホームで泣く女性ソーシャルスキルトレーニングは主に発達障害や統合失調症を対象にしています。もちろんソーシャルスキルをターゲットにしているので、その他の疾患や問題にも適用可能です。

Aさんの場合、職場や日常生活での人間関係において、相手の感情を読み取ったり、自分の気持ちを適切に伝えることが難しいという課題がありました。そのため、SSTの対象として「対人場面での行動を具体的に学び、繰り返し練習して身につける」ことが重要となりました。Aさんは特に、職場での報連相や雑談、依頼・断り方といった基本的な社会的スキルを中心にトレーニングを行いました。

(1)発達障害

発達障害は、対人関係やコミュニケーションの障害といわれることもあり、周囲の人とのすれ違いが生じやすい障害とされています。症状や特性は人それぞれですが、主な例として、相手の立場になって考えたり、適切な距離をとったり、融通を利かせたりすることが苦手とされています。そのような人間関係上の摩擦を多く経験することによって、二次的に抑うつや、対人恐怖、ひきこもりなどの状態になってしまうことも多くあります。

発達障害の特効薬は存在しないので、どれだけ本人が社会生活を送るためのソーシャルスキルを手に入れることができるか、どれだけ自己肯定感を保ち活動できるかという点が重要となります。そこで、ソーシャルスキルトレーニングでは、できる限り摩擦が生じないように、そして仮に摩擦が生じたとしてもそれを適切に対処できるようになることを目指しセッションをおこないます。

発達障害についての詳細は以下のページをご覧ください。

(2)統合失調症

統合失調症は薬による治療がメインで、症状の治まらない状態での心理療法は禁忌とさえいわれていました。しかしながら、どれだけ薬で幻覚・幻聴が抑えられたとしてもそのまま社会復帰してしまうとストレスフルな状態に耐えられず再発してしまう可能性が高くなります。

統合失調症の発症のメカニズムに、脆弱性―ストレスモデルというものがあります。これは、もともと統合失調症になりやすいという「脆さ」を兼ね備えた人が、さまざまなストレスにさらされることによって統合失調症を発症してしまうとするモデルです。逆にいうと、どれだけ脆さがあったとしても、ストレスに対処する力が備わっていれば発症する可能性が低くなるということです。病院のデイケアなどではよく取り入れられており、集団の中での治療・トレーニングとしてソーシャルスキルトレーニングが役に立っています

統合失調症についての詳細は以下のページをご参照ください。

(3)年齢

ソーシャルスキルトレーニングに年齢の制限はありません。子どもから大人まで参加することができます。子どもの場合は、学校や友人関係を対象とすることが多く、大人の場合は仕事上の問題や職場の人間関係が対象となりやすいですが、どちらも人間関係上のトレーニングを積むという点は共通しています。リワークなどで用いられることもあります。

ソーシャルスキルトレーニングの原則

会話する女性たちここではソーシャルスキルトレーニングのいくつかの原則について解説します。

(1)ほめる

ソーシャルスキルトレーニングはフィードバックを取り入れながら進めますが、ダメな点を指摘しあうのではなく、良かったところを褒めあうことが大切です。この「相手のいいところをみつけ、褒めるという行動」それ自体がソーシャルスキルともいえるでしょう。ソーシャルスキルトレーニングの中でのコミュニケーション形態がいいコミュニケーションとして経験してもらえるようにします。

もし、悪いコミュニケーションや修正してほしいコミュニケーションがあった場合も、「それはよくない」とフィードバックするのではなく、「こうしたらもっと良くなるのではないか」といい方向を示し、否定的な発言をしないこと大切です。

Aさんは他者を評価したり感謝を言葉で伝えることが苦手でした。「ありがとう」や「助かりました」といった短い言葉を練習することで、相手との関係がスムーズになり、会話の雰囲気も柔らかくなることを体験しました。

(2)構造化

参加者が何をどう訓練するのかしっかり理解し取り組むことができるように、目的や順序を構造化し手順に則り進めていきます。

その一つの参加のルールがあります。それを以下に示します。

  • いつでも退室できます
  • 嫌な時は「パス」できます
  • 人の良いところをほめましょう
  • 良い練習ができるように他の人を助けましょう
  • 質問はいつでもどうぞ
  • 席をはずすときはことわってから

また、ソーシャルスキルトレーニングの練習には決まった順番があります。その順番は以下の通りになります。

  1. 練習することをきめる
  2. 場面をつくって一回目の練習をする
  3. よいところをほめる
  4. さらによくする点を考える
  5. 必要ならばお手本をみる
  6. もう一度練習をする
  7. よいところをほめる
  8. チャレンジしてみる課題をきめる(宿題)
  9. 実際の場面で実行してみる
  10. 次回に結果を報告する

Aさんの場合、自由な会話では不安が強くなるため、最初は会話の流れを明確に区切った構造化された練習を行いました。たとえば「挨拶→話題提示→相手の反応→共感→締めの言葉」といった形で、ステップを視覚的に示すことで理解と実践が進みました。

ソーシャルスキルトレーニングのやり方

家族のカウンセリングソーシャルスキルトレーニングのやり方や方法、進め方について解説します。

(1)教示・問題の同定

ソーシャルスキルトレーニングには手順はありますが、何に焦点をあてて取り組むかは人によって違います。まずは、どのような場面、どのような人との関係に焦点をあてるかを決定します。障害や疾患の有無にかかわらず、全ての人と円滑に一切のすれ違いなく過ごすということは不可能です。いろんな人とうまくやることを考えるよりも前に、身近な人やよく遭遇する場面に絞って取り組むことが大切です。

また、このソーシャルスキルトレーニングがなぜ必要なのか、スキルを手に入れるメリットについても丁寧に説明します。特に子どもが対象の場合は、モチベーションを保つことが難しい場合もあるので、しっかりとトレーニングの意図を認識してもらうことが重要になります。

Aさんはまず、どの場面で困るのかを具体的に整理しました。上司に報告する際に言葉が詰まる、雑談の終わらせ方がわからないなど、実際の問題場面を特定しました。

(2)モデリングにより習得

モデリングとは、他者の行動を観察して学ぶ方法です。実際にお手本となる行動を見て、どのような言葉づかい、声のトーン、表情、姿勢でやり取りをしているのかを学びます。これにより、「適切な行動のイメージを具体的に持つこと」が可能になります。

また、あえて不適切な対応の例を示すこともあります。例えば、相手の話を遮ってしまう、視線を合わせない、声の調子が強すぎるといった行動を観察し、どこが問題だったのかを一緒に考えます。良い例と悪い例の両方を比較することで、行動の違いをより明確に理解でき、修正ポイントが見えやすくなります。この段階では、単に模倣するだけでなく、「なぜそれが適切なのか」を理解することが重要です。

カウンセラーが具体的な対応例を示し、Aさんはその場面を観察して学びました。視覚的な学習が有効であり、動画教材も併用しました。

(3)ロールプレイによるリハーサル

ロールプレイ(役割演技)は、実際の状況を模した安全な環境で行動を練習する段階です。最初から本番に臨むのではなく、まず練習の場で試してみることで、失敗を恐れずに行動を体験できます。

カウンセラーや他の参加者が相手役を務め、実際に対人場面を再現しながら、どのように言葉をかけるか、表情や声のトーンをどう調整するかなどを確認します。繰り返し練習することで、行動が自然に身につき、自信をもって実際の場面に臨めるようになります。

また、ロールプレイを通じて、自分が思っていた以上に相手への伝わり方が異なることに気づいたり、感情のコントロールの仕方を学んだりすることもあります。

Aさんは、模擬的な会話練習で実際の行動を試し、少しずつ自然にできるようになっていきました。特に「報告」や「断り方」の練習を繰り返しました。

(4)フィードバックと修正

ロールプレイ後には、行動の振り返りを行い、カウンセラーや仲間からのフィードバックを受けます。「今の伝え方は分かりやすかった」「少し声が小さく聞こえにくかった」など、具体的な助言をもとに自分の行動を修正していきます。

また、客観的な視点を得るために、ビデオ撮影を行い、自分の様子を後から見返す方法も効果的です。映像を見ることで、自分の癖や無意識の行動に気づくことができ、改善点がより明確になります。このプロセスを通じて、単に知識として理解するだけでなく、体験的に「より良いコミュニケーションの感覚」を身につけていくことができます。

練習のたびにカウンセラーから良い点と改善点を伝えられ、Aさんはそれを意識して修正を重ねました。回数を重ねるごとに自信がついていきました。

(5)実際の場面での実施と評価

フィードバックをもとに修正した行動を、次は実際の場面で試してみます。例えば、職場での報告や依頼、友人との会話など、日常の中で練習成果を応用します。現実の状況では、思った通りにいかないこともありますが、その経験こそが新たな学びになります。

カウンセリングでは、実際に試した後の出来事を振り返り、「うまくできた点」「難しかった点」を一緒に確認し、次の改善に活かします。このモデリング、ロールプレイ、フィードバック、実践のサイクルを何度も繰り返すことで、行動が定着し、自然なスキルとして使えるようになります。

Aさんは職場や家族との会話で実践し、うまくいった点を次回の面接で振り返りました。成功体験を積み重ねることで、自然なスキルの定着が見られました。

(6)般化

般化とは、特定の状況で身につけたスキルを、他の場面でも応用できるようになることを指します。SSTでは、まず一つの明確な場面(たとえば「上司への報告」や「友人への依頼」など)を設定して練習しますが、繰り返し経験を積むうちに、似たような他の場面にも柔軟に対応できるようになります。
たとえば、子どもが「おもちゃの順番を待つ」練習をしている場合、それが「図書館で本を借りる順番を守る」「給食を受け取るときに並ぶ」といった場面にも広がっていくことがあります。これが般化です。

般化が起こることで、トレーニングで学んだスキルが限定的なものではなく、日常生活全体に生きる力として根づいていきます。そのため、カウンセラーは常に「どのようにすれば学んだスキルを実生活で使えるようになるか」という視点を持って支援を行います。

Aさんは、SSTで学んだスキルを職場だけでなく、友人関係や日常生活でも活かせるようになりました。さまざまな場面で応用できるようになったことが、長期的な適応の安定につながりました。

認知行動療法についてのトピック

ソーシャルスキルトレーニング(SST)についてのよくある質問


ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは、対人関係や社会生活に必要なスキルを向上させるための訓練方法です。このトレーニングは、特に発達障害を持つ方々に役立つもので、コミュニケーション能力、感情のコントロール、問題解決能力を高めることが目的です。具体的には、例えば、会話をスムーズに進める方法や、自分の感情を適切に表現する方法、他者との意見の食い違いをどう解決するかなど、日常生活でよく直面する困難な場面に対応できるスキルを身につけます。こうしたスキルの向上により、社会的な自立を促進し、生活の質を向上させることができます。SSTは、個別またはグループで行われ、練習を重ねることで実生活における社会的な不安やストレスを軽減します。


SSTの主な目的は、対人関係において適切なスキルを身につけ、社会生活をより円滑にすることです。例えば、会話のキャッチボールをスムーズに行ったり、感情を上手にコントロールしてストレスを軽減したり、問題解決のための適切な方法を見つけたりすることを目指します。これにより、他者との関係が改善され、日常生活での困難を減らすことができます。特に発達障害を持つ方にとっては、これらのスキルは生活の自立を助ける重要な要素となります。また、SSTは学んだことを実生活で試す機会を提供し、自己肯定感や自信を高める効果もあります。最終的には、社会での自立を促進し、生活の質を向上させることが最大の目的です。


SSTは、参加者が自分の社会的な課題を乗り越えられるように設計された訓練プログラムです。一般的に、SSTは次のようなステップで進められます:まず、対象者の行動を観察して、どのようなスキルが不足しているのかを特定します。次に、その不足しているスキルを学べるように、専門家が指導します。指導方法としては、モデリング(模範的な行動の示範)やロールプレイ(実際の場面を想定した練習)を取り入れることが多いです。学んだスキルを繰り返し練習することで、自信を持ち、スキルを実生活で活かせるようになります。また、フィードバックを通じて改善点を把握し、次回の行動に活かすことも重要です。このように、理論と実践を繰り返しながら、社会生活で必要なスキルを習得していきます。


SSTは、対人関係に苦手意識を持ったり、社会的なスキルが不足していると感じる方々に特に効果的です。発達障害を持つ方々は、社会的な場面での困難を抱えやすい傾向がありますが、SSTを通じて、コミュニケーションのスキルや感情のコントロールを学び、日常生活での問題を解決できるようになります。具体的には、会話の始め方や相手との関わり方、感情を適切に表現する方法など、実生活で役立つスキルが習得できます。また、SSTは、社交的な場面で自信を持つことができるようにサポートし、自己肯定感を高めることにも寄与します。このトレーニングは、発達障害を持つ子どもから大人まで幅広い年齢層に効果がありますが、特に社会的なスキルが求められる場面でその効果を発揮します。


SSTの効果は、行動観察と自己評価を通じて測定されます。具体的には、SSTのセッションを通じて、対象者がどの程度社会的なスキルを身につけたかを観察し、生活の中でそのスキルをどのように活用しているかを確認します。例えば、コミュニケーションの際に言葉を選ぶ場面や、感情をうまくコントロールできるようになったかを評価します。また、対象者自身がどれくらい自信を持って行動できるようになったか、日常生活における困難をどれだけ克服できたかも、効果を測る基準になります。さらに、周囲の人々からのフィードバックも重要な指標となり、改善点を把握して次回のセッションに活かすことができます。


SSTは、さまざまな施設で受けることができます。例えば、児童発達支援センターや放課後等デイサービス、発達障害に特化した個別指導塾などが代表的な場所です。これらの施設では、専門的な支援が受けられるだけでなく、グループで行う場合もあり、他の参加者と一緒に学びながら社会的スキルを高めることができます。個別の支援が必要な場合には、個別プログラムが提供されることもあります。また、近年ではオンラインでのSSTプログラムも増えており、自宅からでも参加できる場合があります。施設の選択は、対象者のニーズや生活環境に応じて、専門家と相談しながら決定することが重要です。


SSTのプログラムの期間は、個人のニーズや目標によって異なりますが、一般的には数週間から数ヶ月にわたることが多いです。期間中、定期的なセッションが行われ、参加者が自分のペースでスキルを習得していきます。プログラムの進行に応じて、内容や頻度が調整されることがあります。例えば、最初のうちは頻繁にセッションを行い、徐々に間隔を空けながら進めていくこともあります。また、プログラム終了後も、必要に応じてフォローアップが行われることが多く、スキルを実生活で使いこなせるようになるまでサポートが続きます。


SSTに参加するために特別な資格や条件は必要ありませんが、参加する施設やプログラムによっては、事前の評価や相談が求められる場合があります。特に、発達障害や心理的な問題がある場合、専門家による評価を経て、最適なプログラムを選ぶことが大切です。基本的には、社会生活に困難を感じている方であれば、誰でも参加することができます。SSTは、個別対応が可能なため、それぞれのニーズに合わせた支援が提供されます。参加前に、施設やプログラムの内容を確認し、自分に合ったものを選ぶことが重要です。


SSTの費用は、提供される施設やプログラムによって異なります。公的な支援が利用できる場合もあるため、費用が一部免除されることもあります。例えば、障害者支援を受けている場合、医療保険や福祉サービスを活用することができる場合があります。プログラムを受ける施設の料金は、事前に確認することが重要です。施設によっては、無料または低料金で提供される場合もありますので、詳細については各施設に直接問い合わせて確認することをお勧めします。


SSTの効果を高めるためには、積極的に参加し、学んだことを実生活で試していくことが重要です。セッションで得た知識やスキルを日常生活の中で実践し、フィードバックを受けることで、より定着しやすくなります。また、家庭や学校、職場などのサポートがあると効果がさらに高まります。周囲の理解と協力を得ることで、学んだスキルをより多くの場面で活用することができます。定期的に振り返りの時間を持つことも大切で、自分の進歩を確認し、次の目標に向けて前進するための意識を高めることができます。

カウンセリングを受けたい

医者と相談今回は、ソーシャルスキルトレーニングについて、定義や効果、方法について紹介しました。悩みのすべては対人関係に集約されるといわれることもあるように、それだけ人との関りは切り離せないものです。小さなすれ違いや不和が積み重なることで深い問題になっていくこともよくあります

ソーシャルスキルトレーニングというコミュニケーションに焦点を当てた技法があるということを知っていただき、カウンセリングを受ける際のひとつの選択肢に加えていただければと思います。

当オフィスではソーシャルスキルトレーニングをそのまま実施はしていませんが、そのエッセンスであるソーシャルスキルの獲得を念頭に置いたカウンセリングをしています。カウンセリングをご希望の方は以下の申し込みフォームからご連絡ください。

文献

この記事は以下の文献を参考にして執筆いたしました。