オンラインセミナー「横浜精神分析研究会」
(株)心理オフィスKの連続セミナーとして「横浜精神分析研究会-ウィニコットと独立学派の臨床-(文献講読と症例検討)」をZoomを用いたオンラインで開催します。システムの問題や用事、体調不良などで参加できない時には返金いたします
●テーマ
-ウィニコットと独立学派の臨床-(文献講読と症例検討)
●概要
皆様方には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
横浜精神分析研究会では、これまで精神分析関連の論文を取り上げ、議論してきました。9年目となる2021年度はウィニコットと独立学派に関する一連の論文を取り上げます。ウィニコットの論文は2014年度に取り上げましたが、その時には取り上げられなかった論文やウィニコットに近い精神分析家の論文を読んでいきます。ウィニコットが構築した理論は平易な文章で書かれている反面、非常に多義的で、曖昧でもあります。しかし、その中に人間の本質に迫る含蓄がちりばめられています。またウィニコットをはじめ独立学派の精神分析家は人間性や情緒性、関係性を大切にします。一方では解釈というものに重きを置かない傾向があり、議論を呼んでいます。こうした観点を議論することは、我々の日々行っている臨床に深みと豊かさをもたらしてくれるでしょう。
文献講読の部では参加者で分担して担当論文を要約してもらいます。そして、その上で、講師である北川が論文の解説を行い、それを元に参加者全員で議論します。ちなみに現在では絶版になってしまっている書籍もありますので、お持ちでない書籍についてはこちらでコピーで用意します。
症例検討については参加者の中から毎月1人が発表します。精神分析の症例には特に限りません。一般的な普通のカウンセリングを行っている症例発表で構いません。ただ、可能なら頻度や時間、方法などがある程度構造化された症例にしてもらえたらと思います。発表の方法は、最終2セッションの逐語記録やプロセスノートを持ってくるだけです。症例の概要やこれまでの経過をまとめてくる必要はありません。このことにより発表者の負担が減ると同時に、実際のやり取りを細かく検討することができます。
また、2021年8月1日(日)には東京都済生会中央病院の白波瀬丈一郎先生をお招きして特別セミナーを開催予定です。
●スケジュールと取り上げる論文
日時 | 文献講読 | 症例検討 |
---|---|---|
2021年4月11日 | ウィニコット 原初の情緒発達(1945) | 症例発表1 |
5月9日 | ウィニコット 出生記憶、出生外傷、そして不安(1949) | 症例発表2 |
6月13日 | ウィニコット 移行対象と移行現象(1951) | 症例発表3 |
7月11日 | ウィニコット 精神分析的設定内での退行のメタサイコロジカルで臨床的な側面(1954) | 症例発表4 |
8月1日 | 白波瀬丈一郎先生の特別セミナー「タイトル未定」 | |
8月8日 | ウィニコット 本当の、および偽りの自己という観点からみた、自我の歪曲(1960) | 症例発表5 |
9月12日 | ウィニコット 交流することと交流しないこと(1963) | 症例発表6 |
10月10日 | バリント 性格分析と新規薪き直し(1932) | 症例発表7 |
11月14日 | フェアバーン 人格におけるスキゾイド的要因(1940) | 症例発表8 |
12月12日 | ボラス 変形性対象(1979) | 症例発表9 |
2022年1月9日 | ケースメント 心の中のスーパーバイザー(1985) | 症例発表10 |
2月13日 | コルタート 楽しみながら生き残る(1993) | 症例発表11 |
3月13日 | オグデン 分析の第三主体(1994) | 症例発表12 |
●収録論文の一覧
- D,W,ウィニコット 小児医学から精神分析へ―ウィニコット臨床論文集(岩崎学術出版社)
- 4月 原初の情緒発達(1945)
- 5月 出生記憶、出生外傷、そして不安(1949)
- 6月 移行対象と移行現象(1951)
- 7月 精神分析的設定内での退行のメタサイコロジカルで臨床的な側面(1954)
- D,W,ウィニコット 情緒発達の精神分析理論(岩崎学術出版社)
- 8月 本当の、および偽りの自己という観点からみた、自我の歪曲(1960)
- 9月 交流することと交流しないこと(1963)
- M,バリント 一次愛と精神分析技法(みすず書房)
- 10月 性格分析と新規薪き直し(1932)
- W,R,D,フェアバーン 対象関係論の源流(遠見書房)
- 11月 人格におけるスキゾイド的要因(1940)
- C,ボラス 対象の影―対象関係論の最前線(岩崎学術出版社)
- 12月 変形性対象(1979)
- P,ケースメント 患者から学ぶ―ウィニコットとビオンの臨床応用―(岩崎学術出版社)
- 1月 心の中のスーパーバイザー(1985)
- N,コルタート 精神療法家として生き残ること―精神分析的精神療法の実践(岩崎学術出版社)
- 2月 楽しみながら生き残る(1993)
- T,H,オグデン 「あいだ」の空間―精神分析の第三主体(新評論)
- 3月 分析の第三主体(1994)
*お持ちでない書籍については、こちらでコピーを用意します。
●日時
毎月 第2日曜日 文献講読:13:00~15:00、症例検討:15:00~17:00
●講師
北川 清一郎((株)心理オフィスK代表取締役、臨床心理士、公認心理師、日本精神分析学会認定心理療法士)
●オンライン開催
Zoomをもちいたオンライン開催となります。必要なものはパソコンもしくはスマートフォン、タブレット等です。スマートフォンとタブレットの場合にはあらかじめアプリをインストールしておく必要があります。ダウンロードは以下のアドレスから可能です。
参加方法は非常に簡単で、事前にこちらから送るURLアドレスをクリックすれば、セミナーに入室することができます。
また、セミナーではディスカッションもありますので、原則的にカメラやマイクはONにできる環境をご用意ください。
●参加資格
臨床心理士や医師、公認心理師、ソーシャルワーカーなどの守秘義務をもつ専門家、臨床心理系大学院生など。
●臨床心理士のポイント
日本臨床心理士資格認定協会の臨床心理士更新のためのポイントについては、2021年度もオンライン開催でも可となるなら2条(4)の項目で申請する予定です。
●日本精神分析学会
文献講読については、日本精神分析学会の認定グループに指定されており、認定資格を得るための要件を得ることができます。
●費用
一般:25,000円、修士課程の院生:22,000円
- 振り込み後のキャンセルは可能です。参加費の返金に応じます(初回の日時まで)
- システム上のトラブルなどで十分にセミナーに参加できなかった場合には返金保証を行います(初回の日時まで)
●アドバイザー
岡達治 先生(岡クリニック院長、日本精神分析学会認定精神療法医・認定スーパーバイザー)
■参加申し込み
このセミナーは終了しました。たくさんのご参加、ありがとうございました。これ以外にも様々なセミナーを企画しています。ご興味あれば以下のセミナーの一覧をご覧ください。