概要
現代では、離婚・再婚がもはや特別なことではなくなりました。子どもの学級の中には父母の離婚や再婚を経験している児童・生徒がいて当たり前の時代です。親は子どもに離婚や再婚をどう説明すべきでしょうか。スクールカウンセラーや教育・保育関係者、福祉関係者が理解すべきことは何でしょうか。
離婚紛争中あるいは離婚後の親子関係は子どもの心に非常に大きな影響を与えます。その心理の理解と支援について、家族療法・解決志向アプローチに焦点を当ててお話しします。
再婚後の親子の在り方も深く検討いたしましょう。また、離婚などで子どもと一緒に住めない親が子どもと交流する「面会交流」は子どもの成長に大きな影響を与えます。しかし、紛争が激しい場合、支援者が介入しないと交流ができない親子も存在します。面会交流の重要性やその具体的支援についてもお話しします。
家族の問題や離婚・再婚によるメンタルヘルスの影響などに興味のある方に受講していただける内容にいたします。
本セミナーで学べること
- 離婚紛争中の親子の心理
- 離婚の法制度・日本の離婚の特徴
- 夫婦紛争中の親と子への心理的介入法
- 家族療法・解決志向アプローチの実際
- 再婚後の夫婦・親子の在り方
講師
村尾泰弘 先生
- 所属:立正大学社会福祉学部教授、NPO法人神奈川被害者支援センター理事長
- 資格:臨床心理士、公認心理師
- 専門領域:犯罪臨床心理学、家族療法、アートセラピー
- 出身大学院:横浜国立大学大学院教育学研究科
- 経歴:1981年3月横浜国立大学大学院教育学研究科修士課程修了。家庭裁判所調査官として少年非行や離婚など多くの家庭問題にかかわった後、立正大学 専任講師、助教授を経て、現在、立正大学社会福祉学部教授。NPO法人「神奈川被害者支援センター」理事長、「家族相談士・家族心理士資格認定機構」理事長、日本司法福祉学会前会長。臨床心理士・公認心理師としても活動している。
- 著書:
講師の他のセミナー
セミナーの紹介
配布資料の一部
セミナーの様子の一部
動画の内容
本セミナーでは、立正大学社会福祉学部の村尾泰弘先生を講師にお迎えし、離婚・再婚をめぐる夫婦と親子の心理、そして心理職・対人援助職に求められる支援について取り上げています。離婚や再婚が珍しくない時代において、親の離婚紛争が子どもにどのような影響を与えるのか、子どもに離婚をどのように説明するのか、面会交流をどのように考えるのかなど、臨床で出会いやすい問題を幅広く解説しています。
まず、離婚に関する日本の法制度や家族観の変化を取り上げ、親権、養育費、面会交流、ハーグ条約などを背景に、日本の離婚・再婚家族が抱えてきた課題を整理しています。とりわけ面会交流については、「会うことが常に子どもの利益になる」と単純に考えるのではなく、父母間の葛藤やDV、子どもの心理状態などを踏まえ、不利益や危険性も含めて慎重に検討する必要性を扱っています。
離婚紛争に巻き込まれた子どもの心理については、アタッチメント、自己中心的心性、両親の復縁を願う「和解幻想」とその崩壊、トラウマという観点から解説しています。幼い子どもは両親の不仲や離婚を「自分が悪い子だったから」と受け止めることもあり、発達段階に応じた分かりやすい説明や、自責感・傷つきへの配慮が重要です。また、子どもの気持ちや希望を聴く際にも、大人の紛争に巻き込んだり選択を迫ったりしないための慎重な面接が必要となります。
再婚家族については、それまでの家族をいったん終わらせ、新しい家族をつくる「スクラップ&ビルド型」だけではなく、子どもを中心に、実親、非同居親、継親などとの関係が連鎖・拡張していく「ネットワーク型」の家族観を紹介しています。継父・継母が無理に「本当の親」になろうとするのではなく、それぞれの関係性に合った家族の形を考えていきます。
さらに、離婚紛争や面会交流への心理支援として、家族療法と解決志向アプローチを具体的に紹介しています。家族の中で「誰が悪いのか」を探すのではなく、相互作用の悪循環を捉えて関係を組み替える視点や、これまでにうまくいった「例外」、親子が大切にしていること、共通する希望や夢を見つけ、小さな変化につなげていく面接方法を扱っています。
離婚・再婚を夫婦だけの問題としてではなく、子どもの発達や心理、家族関係、制度や社会的背景まで含めて理解し、どのように支援すればよいのかを具体的に整理できる内容です。心理職はもちろん、スクールカウンセラー、教員、保育・福祉関係者など、離婚・再婚家庭の子どもや保護者に関わる方に参考となるセミナーです。
収録時間
約5時間(グループワーク含む)
オンデマンド視聴期間
無期限
参加費
5,600円
- 体調不良、急用、家庭の用事など個人的な理由であってもキャンセルの場合には返金します。
- 支払い方法はクレジットカード、コンビニ払い、銀行振込、ペイジー(Pay-Easy)等があります。
- 自治体などで請求書払いが必要な方はこちらの【請求書払いの申し込みフォーム】からご連絡ください。
オンデマンドの視聴
オンデマンド視聴はVimeoを用いています。視聴可能かどうかはこのテスト視聴のページをご覧ください。映像と音声がうまく再生できていればオンデマンドは視聴可能です。
参加資格
臨床心理士、公認心理師、医師、心理職、カウンセラー、精神保健福祉士、社会福祉士、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、看護師、保育士、教師などの資格をもつ対人援助の専門家、大学院生、一般の方など。
離婚問題や親子問題などに興味を持っていればどなたでも参加可能です。
臨床心理士更新ポイント
臨床心理士の更新のためのポイントを2条(4)の項目(2ポイント)で申請する予定です。また、オンデマンド視聴でもポイント取得可能です。
申し込み期日
なし
参加方法
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