概要
本セミナーでは、トラウマケアの実践と、その臨床家に求められる姿勢や態度について、服部信子先生と北川による対談形式で検討していきます。なお、本セミナーは無料でご参加いただける企画です。
近年、トラウマ治療の領域では多様な技法やアプローチが紹介されており、時に「大技」とも言えるような介入が注目されることもあります。しかし、そのような技法を学び重ねていった先で、あらためて基本的な臨床姿勢や関わりの重要性に立ち返ることも少なくありません。
本対談では、服部先生がこれまでどのような学びのプロセスを歩み、どのような試行錯誤を経て現在の臨床観に至ったのかを振り返りながら、トラウマケアにおける「基本」とは何かについて議論します。また、クライエントに「治ること」を押し付けないこと、治療者が万能感に陥らないこと、そして支援者自身が不確実さや限界を引き受けながら関わることの重要性についても考えていきます。
技法論だけではなく、心理支援の土台となる臨床姿勢そのものを見つめ直す機会として、トラウマ臨床に携わる方はもちろん、幅広い対人支援職の方にとっても参考となる内容を目指しています。
本セミナーで学べること
- トラウマケアにおける基本的な臨床姿勢
- 技法を学んだ先で基本に戻る重要性
- 「治ること」を押し付けない支援
講師
服部信子 先生
- 所属:個人開業、トラウマ・リソース研究所准上級講師
- 資格:博士(臨床心理)、カリフォルニア州認定心理療法士
- 学会:日本心理臨床学会、日本トラウマティックストレス学会、国際トラウマティックストレス学会、日本コミュニティ心理学会、レッドウッド・サイコロジカル・アソシエーション
- 社会的活動:米国公認非営利団体日米ケアCEO
北川清一郎 先生
- 所属:(株)心理オフィスK 代表取締役
- 資格:臨床心理士、公認心理師など
- 学会:日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本EMDR学会
- 出身大学院:関西大学、関西大学大学院
- 経歴:関西大学大学院で臨床心理学を修了。その後、精神科、精神病院、総合病院、教育センター、公立学校SC、児童相談所、EAP、大学相談室などを経て、2015年7月に(株)心理オフィスKを開業。
講師の他セミナー
セミナーの紹介
対談の様子の一部
フライヤー
動画の内容
本セミナーでは、米国カリフォルニア州でトラウマを専門とする心理臨床を行っている服部信子先生をお招きし、北川との対談形式で、トラウマケアにおける治療者の学びと臨床姿勢について取り上げています。多様な治療技法を紹介するだけではなく、非暴力性、協働、選択の尊重、治療者の謙虚さなど、トラウマケアの基盤となる姿勢について考えていきます。
服部先生がこれまでどのように臨床を学び、トラウマ臨床に取り組むようになったのか、その訓練過程や臨床経験についても詳しく紹介しています。危機介入、訪問カウンセリング、学校、地域クリニック、滞在型治療施設などでの経験や、録画・一方向鏡を用いたスーパービジョンを通して、治療者自身の話し方、姿勢、表情、非言語的な反応に気づいていく訓練について語られています。
また、コミュニティ・レジリエンシー・モデル(CRM)やセンサリーモーター・サイコセラピーなどの学びを通して、トラウマを出来事だけではなく、身体や神経系に残る反応から理解する視点を解説しています。治療者自身の緊張や焦り、声の調子、姿勢などもクライエントとの関係に影響するため、治療者が自分自身の状態に気づき、調整していくことの重要性についても取り上げています。
トラウマインフォームドケアについては、安全、非暴力性、協働、透明性、エンパワーメント、選択の尊重といった考え方をもとに、具体的な臨床場面でどのように実践するのかを検討しています。「治療者が安全だと思うこと」と「クライエント自身が安全だと感じること」の違いや、椅子の位置、視線、クッションや毛布、オンライン面接でのカメラ設定など、細かな治療構造をクライエントと相談しながら調整していく姿勢も紹介しています。
さらに、「治療者なのだから治さなければならない」という焦りや万能感についても対談しています。治療が思うように進まないとき、クライエントや自分自身を責めるのではなく、「この関係の中で、いま何が起きているのか」に関心を向けること、そしてクライエント自身が持つ回復する力を信頼しながら援助していくことの大切さが語られています。治療者が自らの限界を認めることと、専門家として責任を果たすことをどのように両立するのかについても考えます。
これからトラウマを負った人への支援に携わりたい方に向けては、トラウマインフォームドケア、心身や神経系への影響、エビデンスに基づく治療、二次的外傷、治療者のセルフケアなど、まず身につけておきたい基礎的な知識や学び方を整理しています。特定の技法だけを短期間で習得するのではなく、全体的な見取り図を持ったうえで、自分の臨床に必要なアプローチを継続的に学んでいくことの重要性も解説しています。
トラウマケアを「特別な治療技法の集合」としてだけ捉えるのではなく、治療者自身の身体や感情への気づき、クライエントとの関係、安全と選択を支える姿勢まで含めて捉え直す内容となっています。トラウマ臨床にこれから携わりたい方はもちろん、すでに支援を行っている方が、自身の臨床姿勢や日々の実践を振り返るためにも役立つ内容です。
収録時間
約2時間00分
オンデマンド視聴期間
2027年7月31日(土)まで
参加費
無料
オンライン開催
オンデマンド視聴はVimeoを用いています。視聴可能かどうかはこのテスト視聴のページをご覧ください。映像と音声がうまく再生できていればオンデマンドは視聴可能です。
参加資格
臨床心理士、公認心理師、医師、心理職、カウンセラー、精神保健福祉士、社会福祉士、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、看護師、保育士、教師などの資格をもつ対人援助の専門家、大学院生、一般の方など。トラウマやトラウマケア、臨床家の姿勢などに興味を持っていればどなたでも参加可能です。
臨床心理士更新ポイント
臨床心理士の更新のために必要な要件を満たしてないので、ポイントは取得できません。
申し込み期日
2027年7月31日(土)まで
参加方法
実際は無料です。
- 下の「セミナーに参加する」ボタンを押す
- ページが移動したら、「購入手続きに進む」ボタンを押す
- 参加者情報(名前、所属、メールアドレス、資格)を記入し、「注文する」ボタンを押す
- メールが届いたら、その中に記載された視聴案内のPDFファイルをダウンロードする







